シャーマンへの道 「２ エネルギーの使い方」
さて前回は働きすぎて「占い」という仕事が大嫌いになって、お店をクローズしたところまで書きました。
占いにもさまざまなツールがありますが、わたしが仕事で使っていた手法はいわゆる霊感というか、インスピレーションのみでした。予約を受けた時点で、お客様のオーラというかエネルギーの状態、人生のテーマ、状況を打開するのに必要なキーワードや情景を観ます。相談内容を聞く前の、まっさらな時点で観るのは、そのほうが余計な情報が入らず正確に読めるからです。
物理次元よりもずっと細かくて、私たちが住む世界を根底から支え、形作っている次元というものがあって、私たち人間はつねにその次元の混沌としたエネルギーを受け続けているのですが、普通はある程度エネルギーの入り口が閉じていて、自分のキャパを超えたエネルギーが流れ込まないように保護されています。
ところがごく一部の人間は保護機能がアバウトというか、エネルギーの入り口が開きっぱなしになっています。そのため２４時間、つねに混沌とした大きなエネルギーが心身に流れ込んでくるんです。
そうですね、たとえるなら風船があるでしょ？ その風船に適量の空気を入れて使えば何の問題もないんだけど、つねに風船の容量を超えた空気が送り込まれている状態をイメージしてくれるとわかりやすいかもしれないです。風船のキャパを超えた空気が流れこんでくると苦しくなって、そのままほっておくと壊れてしまう。
だから入ってくるエネルギーをアート、音楽、踊り、行動力などどんな形でもいいから外に放出する必要があるわけです。それがうまくできないと心を病んだ状態になってしまうわけ。わたしの場合は、絵や物語、新しい企画を創ること、そしてダイレクトにエネルギーに触れて、そこから情報を受け取ることで心身のバランスをとっていた部分があったんです。
そんなわけで当時占い師という職業を選んだのは大きな志があったわけじゃなかったんです。子育て中ということもあってフルタイムでは働きたくないし、できれば働かずに小説を書いていたかったんですが、やっぱりお金は欲しいと思ったときに、占い師なら時間が自由になるし、特技を生かせるので私でもできるかなという軽い気持ちだったわけです。
あとは昨日書いたとおり。やる以上はとことんやろうと（笑）。
そんなこんなでお店をクローズしたあとは、しばらく放置していた創作活動を再開することにしたんです。この頃は沖縄にご縁があって、取材のために何度も沖縄に足を運びました。次元の向こうから物語が降りてくると居てもたってもいられなくなって、ひたすら文章を綴りました。降りてくる物語を書くことそのものがわたしにとって救いになっていたんです。
物語が書きあがると、とある出版社の編集長に見てもらってダメ出しされて、また書いてという日々が２年ぐらい続きました。この頃、自分は物語作家になるのだと信じて疑いませんでした。
ところが２００２年１月、人生がまったく違う方向へ動き始めたんです。
わたしの人生を大きく変えたのは取材のために訪れた宮古島でした。
２００２年１月１７日、４０歳の誕生日の朝、わたしは生まれて初めて宮古島に降り立ちました。
（シャーマンへの道「３ 宮古島」に続く）
2015年9月
【シャーマンへの道シリーズ】
シャーマンへの道「１ やりたいこと」
シャーマンへの道 「２ エネルギーの使い方」
シャーマンへの道「３ 宮古島」
シャーマンへの道「４ ユタ」
シャーマンへの道「５ ウハルズの謎」
シャーマンへの道「６ 白龍」
シャーマンへの道「７ 決断」
シャーマンへの道「８ 禍津神の封印」
シャーマンへの道「９ 暗黒龍王」
シャーマンへの道「１０ 心の暗黒面とフォーカシング」
シャーマンへの道「１１ 天河弁財天」
シャーマンへの道「１２ 大神神社と土砂降りの雨」
シャーマンへの道「１３ 「意識を飛ばす 竹生島弁財天」
シャーマンへの道「１４ 六芒星起動」
シャーマンへの道「１５ それ」
シャーマンへの道「１６ 『それ』の本当の意味」
シャーマンへの道「１７ そして、神がみえなくなった」
