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宮古島神事 2023

 
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脳科学と心理学に精通し、16年間で1万人以上の相談にのってきたシャーマン。「信じる力は、世界を変える」がモットー。自分自身を信じる力・愛を受け取る力を育てる方法、激動の時代を乗り切る極意を教えている。 著書「なぜ眠り姫は海で目覚めるのか? 超ネガティブ思考を解除する3つのメソッド
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お正月明けからしばらく沖縄に滞在していましたが、やっと東京に帰ってきました。
今週から通常モードに入ります。
というわけで、宮古島での神事のご報告です。
題して、
 

「宮古島神事 2023」

 

ムー大陸の伝説と予兆

 

「これが最後だ。見納めだからよく見ておくがいい」
夕方のフライトで那覇を立ち、飛行機の窓からぼんやりと眼下に広がる海を眺めていた時に響いた声だった。東の空を染め上げて沈んでいく夕日をうけて、どこかけぶったような海の色。
 

見納め?
大波に飲み込まれる緑の大地が一瞬、脳裏に浮かんだ。
 

唐突だが、ムー大陸の伝説を知っているだろうか?
いまからおよそ1万5000年前、太平洋のどこかにあったとされるムー大陸では高度な文化が栄えていた。ところがあるとき、ムーは神々の怒りにふれ、海底火山群の大噴火と大津波によって一夜にして海の底に沈んだ。
 

琉球大学の地球物理学課の木村教授によると、ムー大陸とはいまの奄美諸島から与那国島にかけて存在していた琉球古陸のことではないかという。太平洋海域で海底火山の大噴火が起きて急激に列島が沈んだ海域はそこしかないというのがその根拠だ。
 

わたし個人は遥か古代、宮古島を含むこの地域にムーという国が存在していたと感じていて、これは確信にちかい。この感覚と木村教授の調査結果と一部一致しているのは偶然だろうか。
 

話を戻そう。
今回、宮古島に向かうフライト中に感じた「見納めだから」という感覚は古代の幻視ではなく、未来の光景だと感じてしまった。
 

「まさかね」と心の中で打ち消して、ブラインドを降ろした。
それ以上、感じたくなかったからだ。
 

池間島で祈る

 

翌日、朝食もそこそこにさっそくレンタカーに乗り込んだ。
目指すは池間島だ。
池間島は宮古島とは池間大橋で結ばれている。
 

ひさしぶりにウハルズに行くことにした。ウハルズというのは池間島でいちばん大切にされている聖地で、わたし個人は浅からぬご縁のある神さまだ。
 

【参考記事】
1池間島のミャークヅツ  ウハルズとクイチャー(宮古・池間島旅行記2005) 
シャーマンへの道「5 ウハルズの謎」
 

ところがナビをセットしたにもかかわらず、同じところをぐるぐる回るばかりでたどり着けないのだ。ふつうに集落の中にあるので難しい場所じゃないのに。
 

なんで・・・?
 

5週目でやっと気づいた。つまり今回はウハルズに行く必要はない、というメッセージだ。うすうすわかっていたけど、何かが大きく変わり始めているらしい。
それならちょっと気になっていた池間島のカフェに行ってみることにした。コンドミニアムも併設されていて雰囲気がいい。
 

珈琲とチーズケーキを注文して海の見えるテラスにすわると、眼下にエメラルドグリーンの海が広がっていた。
空は強風と小雨であいにくの荒れ模様。
風が吹くたびに木造のテラスが揺れる。
 

隣の椅子にすわった老夫婦とひとしきりおしゃべりをしてから、お盆を返しに階下に降りると、カフェのオーナーが笑顔で言った。
 

「ふだんはプライベートビーチなんですが、もう宿泊客もチェックアウトしたので、よかったら下のビーチに寄ってみてください」
 

お言葉に甘えて、ビーチに降りた。
広いビーチには誰もいない。
 

祈る。
島の精霊が喜んでいるのがわかる。
大いなる力と海と大地の神々がともに喜びのなかにいる。
大地と生きとし生けるものの安寧をただ祈る。
 

よし、終わった。
・・・と思ったら「伊良部」という啓示が。
 
え・・・まだあるの???
 

マザープログラム

 

伊良部島は宮古諸島のなかで二番目に大きな島で、現在では宮古島とは伊良部大橋で繋がっている。
目指す場所はわかっていた。
佐和田浜。
目の前のビーチのあちこちにおびただしい数の岩が転がっている。これらの岩は1771年の明和の大津波で海底から打ち上げられた津波岩だという。ふつうのビーチを見慣れた目にはかなり異様な光景に映る。
 

目をつぶり、意識をひらく。
啓示が下りてくる。
 
 
二度とムーが甦ることはない
 

ああ・・・そうか。
ムーは精神文化が高度に発達した文明だったけれど、嫉妬・独占欲・驕り・執着といったモノとしての人間の本質的な自己保存欲求をコントロールするところまでは発達していなかった。
 

精神力があるにもかかわらず、自己保存欲求をコントロールできなかった結果、ムーはどうなったか?
過度の自己保存欲求がマイナスに働く、つまり精神力が魔的な力となって海底火山の噴火を誘発して、最終的に陸地の大半を失い、全島脱出するしかなくなってしまった。
 

ムーの人々の多くは島が沈む前に逃げ延びて世界各国に散っていった。
人類は長い年月をかけて、ふたたび新たな文明を立ち上げた。それがいまのわたしたちの文明だ。ムー秘伝の魔術や神秘学・霊的修行法はヨガや占星術、密教などに形をかえて、世界のあらゆる文明の中にいまも息づいている。
 

同時にムーの人々が乗り越えられなかった自己保存欲求、すなわち執着もまた現代文明の課題として持ち越されてきた。それが自分さえよければいいという消費社会を作り、戦争屋に付け入るスキを与え、核戦争すら起きかねない状況に私たちを追い込んでいる。
 

考えたことはない?
なぜ私たちの現代文明はレミングの行進にように滅亡へ進んでいくのだろう?
なぜ執着や自己保存本能の赴くままに欲望を肥大化させていくのだろう、と。
 

そのひとつの答えは全人類の深層意識に仕掛けられたムーのマザープログラムが解除されていないからだ。マザープログラムを解除してしまえば、あとは個々の意志と気づきに応じて、自分でプログラムを解除していけばいい。
 

というわけで、わたしはマザープログラムに意識を向けた。
この地に色濃く残るムーの気配、執着や怨念という形でそれは存在していた。その怨念はムーの栄華を取り戻したい、蘇りたいと願ってやまない。その思いにとらわれたまま無限ループから抜けられないのだ。
 

つまりに死に切れていない。
死に切れていないから、執着を断ち切って次に進めないわけだ。
これがマザープログラムの正体だ。
 

つまりそういうこと?
ここで、ちゃんと死なせてやれと?
 

祈る。
ともに在れ、と。

 

海の神々や大地の精霊たちが暴れはじめた。
遥かな思い。
切ない思い。
 

ぜんぶ還れ。
 

突風が吹く。
 

そして、
不意に風が止んだ。
 

足元の砂粒や森の木々が喜んでいるのがわかる。
1万5000年ものあいだ、海に沈んでもなお業に縛られ、死にきれなかった思いはやっと癒され、天に還った。
 

死。
 

そしてあらたな始まり。
 

新しい時代を創るために必要なのは封印されたあなたの力。
マザープログラムは解除したよ。
 

さあ、つぎはあなたの番だよ。
 

解説

 

いかがでしたでしょうか?
この世界は目に見えている事だけがすべてではありません。
むしろ見えない背景にこそ力がある。
 

たとえば心は目に見えません。
けれど心の中にある愛や情熱、夢や勇気、恐怖や不安が私たちの現実的な行動を引き起こし、現実を動かしてゆきます。
心理学ではこうした心の中にあるプログラムが私たちに及ぼす影響はかなり解明されていて、臨床現場や心理療法の現場でも使われているのはご存じのとおりです。
 

個人の心のケアは心理療法家や心理カウンセラーの仕事ですが、人類意識や民族意識といった個人を越えた規模の集合無意識のケアはわたしたちシャーマンの仕事です。
今回わたしが神事であつかったのは、個人の領域を超えた深層にある集合無意識の層です。
集合無意識の変化が個人に与える影響は非常に大きく、かつ緩やかなので気がつきにくいかもしれませんが、自分自身の思い込みを解除しようと思ったら、以前よりもずっと解除しやすくなっているはずです。
 

ただ見えない枠組みがとても大きく変化しているので、地震が起きる可能性は否定できないです。
今回はわたしが宮古島に降り立った日と東京の戻って来たときに宮古島、そしてピンポイントで神事の時間帯に小笠原諸島西方沖で大きな地震が起きています。
 

2023年1月15日 20時37分 M5.3 30km 宮古島近海
2023年1月16日 13時50分 M6.1 400km 小笠原諸島西方沖
2023年1月18日 12時26分 M4.2 50km 宮古島近海
2023年1月18日 13時33分 M4.6 10km 宮古島近海
2023年1月18日 18時54分 M3.6 10km 宮古島近海
 

冒頭の「見納め」というのが、もうわたしが宮古島に足を運ぶ必要がないという意味ならいいのですが・・・。
伊良部島の佐和田浜は明和の大津波のあった場所でもあるので、地震にはどうぞ用心してください。
(了)
 

2023年1月23日
 

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