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癌の心理療法サイモントン療法についての考察 2 「ワークの最中に起きている深層の動き」

 
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脳科学と心理学に精通し、16年間で1万人以上の相談にのってきたシャーマン。「信じる力は、世界を変える」がモットー。自分自身を信じる力・愛を受け取る力を育てる方法、激動の時代を乗り切る極意を教えている。 著書「なぜ眠り姫は海で目覚めるのか? 超ネガティブ思考を解除する3つのメソッド
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サイモントン療法についての考察 2 「ワークの最中に起きている深層の動き」 2013年4月3日

 

 じつは当初はビリーフワークを20分間で行うことについて、いくつかの疑問と懸念を感じていた。
 1で述べたようにサイモントン療法のビリーフワークはクライアントが持っている不健全なビリーフに気づき、よりニュートラルな視点を獲得してゆく認知行動療法をベースにした手法だ。
 

 一般的にビリーフには表層の軽いものもあれば、「完璧でなければ存在する価値がない」「他者の期待に応えなければ愛されない」「努力しなければ(頑張らなければ)自分には価値がない」等のように思考の深層に刻まれ、人生全般を支配する強制力を持っているものまで幅広い階層がある。このうちがんや病気を創りだすのは深層の階層のものであることが多い。
 

 癌というエマージェンシー状態のクライアントにとって必要なのは深層のビリーフのケアである。病気ではない通常のクライアントにおける認知行動療法の場合は1回の面接に50分かけ、回数を重ねながら段階的に深層のコアなビリーフに近づいてゆくことが多い。
 

 ところが癌のクライアントの場合はそんな悠長なことをやっている時間がない。断続的に続く痛みや病気の進行を考えると時間との勝負になる。そのため20分間という短時間で最初から深層のビリーフに介入するほうが効果的なのは確かだ。カウンセラーとしての現場感覚だが、がんになった時点で彼らは否応なしに死と向き合わざるを得ない状態に置かれるため、すでに大いなる叡智によって深層のビリーフと向き合う準備が整えられているように思うのだ。ここががんを持っていない人たちとの大きな違いだと感じる。
 

 ただし「~でなければ存在するな」という深層のビリーフと向き合った場合、クライアントの無意識に対して「存在してよい」という許可を出しておかないと精神のバランスを崩す恐れがある。そのためサイモントン療法では最初に喜びリストを作成実行することを通して、クライアントの無意識に向けて「存在してよい」というメッセージを伝える作業が行われる。
 

 さらに重要なのはビリーフワークに臨むカウンセラーの心の状態である。
 カウンセラー自身が自分の不健全なビリーフをある程度解消しているか、もしくはニュートラルな視点を持っている事が必須となる。
 
 なぜならカウンセラーが自分自身のコアなビリーフの存在に無自覚なままセッションに臨んだ場合は、クライアントの深層のコアな部分に踏み込むときにクライアントの「存在するな」を刺激したり傷つける恐れがあるからだ。
 

 20分間という限られた時間でビリーフワークをするためにはクライアントの中にある深層のビリーフを発見する洞察力も大切だが、それ以上にカウンセラー自身が自分自身の一瞬一瞬の心の動きに気づき、ありのままの自分を肯定する必要がある。
 

 今回の受講は二度目だが、カールサイモントン博士がなぜ20分間にこだわったのか、やっとその謎が解けた。
 

 クライアントの核心に踏み込み、その痛みを受けとめる作業はカウンセラー自身が「生きること」そのものと真剣に向き合う作業にほかならない。クライアントの体力を考えると短時間で面接を切り上げるのが望ましいのは言うまでもないが、同時に目の前の命に対する肯定と敬意が20分間に凝縮されているのだ。
 

 自分自身の内側に愛を育む行為は自分自身に許しを与える行為でもある。わたしたちは誰もが多かれ少なかれ子供の頃の生育環境の中でつくられた偏ったビリーフを持っている。大人になるにつれてそれは無意識の奥深くに刻み込まれ、生きてゆくうえでの基本的な姿勢や行動となって現れる。
 

 多くの場合、そのビリーフは私たちが本来の自分として生きることを妨げ、人生から喜びを奪い去る大きな要因になっている。だからこそ意識的に自分自身の思考と感情の動きに気づき、人生に制限を加えている偏ったビリーフを見つけて自分自身に許しを与え、よりニュートラルな視点を育てる必要があるのだ。
 

 人間は自分自身を愛するのと同じ量しか他者を愛することが出来ない生きものだ。だからこそカウンセラーは自分自身を愛する力を育て、より柔軟に自分らしく生きる姿勢を問われる。ビリーフワークはこうしたカウンセラーの生き方そのものからにじみ出る愛によって「あなたはあなたとして存在していいんだよ」と非言語で伝わる場の力に支えられて成り立っているように思う。 
(3につづく)
 
2013年4月3日

 
【サイト内参考記事】
サイモントン療法についての考察 1「認知行動療法とサイモントン療法の関係」
サイモントン療法についての考察 2 「ワークの最中に起きている深層の動き」
サイモントン療法についての考察 3 「根底のビリーフ(ストッパー)への気づきと癒し」
 

 

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