レイライン4 パワースポットの謎 2 縄文神の正体
この記事はレイラインシリーズ3、パワースポットの謎1「大地の力」の続きです。
諸事情で削除したので、少々つながらがわかりずらいと思います。
後日新しく書きますので、ちょっと待っていてね。
これまでのお話。
パワースポットとは4つの要素から構成されています。
(1)大地の力
(2)天体の影響力
(3)パワースポットに集まる人間の氣
(4)祀られている御祭神の氣
2 天体の影響力
天の力というのは、雨や風などの目に見える気象だけではなく、たとえば磁気嵐を引き起こす太陽風など、地球に降り注ぐ無数のエネルギーのこと。なかでもレイラインは『太陽の道』などと呼ばれているぐらいで、太陽の影響力は侮れない。
パワースポットは太陽や月の影響力が、そうでない場所よりも強いことが多い。
さらにパワースポットの中には、春分・夏至・冬至の日の出が拝めるという地理的な配置とは無関係であるにもかかわらず、太陽や月とまっすぐに繋がっている場所というのが存在する。そういう場所はたいてい隕石などの地球外から来た鉱物がなんらかの形で関係していたりする。
たとえば太陽のエネルギーとまっすぐ繋がっているのは、奈良の三輪山、淡路島、沖縄本島斎場御嶽、沖縄の伊平屋島、宮古島。いっぽう丹後の真名井神社や鞍馬山、与那国島は月のエネルギーとの繋がりが深い。
☆
ざっと天の力と地の力を説明したけど、じつはパワースポットをパワースポットたらしめているのは、天と地の力のバランスなんだと思う。
たとえば大地の力は活断層のエネルギーだと書いた。
実際にこれはどんなふうに感知されるかっていうと、私の場合は、重くて粘着力のある巨大なエネルギーが地中でゆっくりと動いているように感じる。それは関東なら関東という狭い範囲で一定の方向性をもって動いているように感じるし、もっと広範囲に、より深層に向かって意識を合わせてゆくと、日本列島、さらにはマントルの流れや地球の中心部のしびれるような重さを感じてくる。
活断層や花崗岩の磐座はそうじゃない場所とくらべて、より地中のエネルギーが突出しているから見つけやすい。
さらにそうした場所では、大地のエネルギーが螺旋状に回転しながら、地中から空に向かってまっすぐに伸びている。同時にいくつかの条件が重なると、まっすぐに大地に向かって天のエネルギーが降りてくる。
花崗岩や活断層付近では、長時間近くにいるとマイナスイオンの影響なのか、アルファー波とシータ波の中間ぐらいの脳波が出やすいという話を聞いたことがある。これはどういうことかっていうと、通常の脳波よりも周波数が低くなるため、リラックスモードにはいりやすくなるってことなんだよね。だから普通に瞑想などをしやすくなる効果もある。
これがシャーマン体質の人間の場合は、いわゆる変性意識になりやすくなる。
するとどうなるか?
幻視やら幻聴、あるいは入神状態になる。
このとき龍蛇神の姿を見たと感じたシャーマンもいたに違いない。もっとも幻視の内容ははっきり言って、かなり個人差がある。大地のエネルギーを龍蛇ののたくる状態として感じるシャーマンもいれば、当人の潜在意識に溜め込まれたイメージや恐怖・不安・妄想を感じる場合もある。じつはアップ系のドラッグを使ってもこれと似たような状態になる。
レイライン上のパワースポットを天と地の交差する場所、部族の繁栄を願う祭祀場という視点でみるなら、変性意識になるとか、幻視・幻聴が起きるということは枝葉でしかない。
なぜなら地上で起きるありとあらゆる自然現象はいっけんばらばらに見えるけれど、惑星地球の生命活動の一環であり、そこには一定の法則がある。たとえば月が地球に落下し続けるのも、りんごが地面に落ちるのも引力の法則のせいだよね。毎年決まった位置から冬至の太陽が昇るのも、決まったサイクルで月が満ちては欠けてゆくのも宇宙の法則にのっとった惑星の運行のせい。縄文人にとって、すべてのモノの中に潜み、すべてのモノに例外なく働きかける普遍的な力こそが祈りの対象だったのではないか?
多くの古代人はアニミズムといって、山の神さま、森の神さまというふうに、すべてのモノに霊が宿ると考えたという。大地の力、すなわち活断層や花崗岩からある種の力を感じた人々は、それを畏怖し、神だと感じたのかもしれない。
けれど地球と太陽の関係やレイラインを発見した人々が、本当にそんな表面的な部分だけを見ていたのだろうか?
神は細部に宿るというけど、むしろ地球のダイナミックな生命活動の現われとして、森や川や磐の中に神を観、大地から放出するエネルギーと月などの天体からまっすぐに降りてくるエネルギーが交差する場に、地球のもつ途方もない力を感じたんじゃないだろうか。物理学の分野では、いまだこの宇宙の法則の一端しか解明されていない。
縄文の人々。
かれらがカミと呼んだものの正体は、大地や天体の動きのその奥にある、世界を世界として成り立たせている普遍的な力であり、宇宙を形作る法則そのものだったのかもしれない。
2006年12月19日
「レイライン5 パワースポットの謎3 余談だけど運気アップのコツ」に続く
レイライン・カテゴリの中の鹿島ー諏訪、出雲、そして縄文に関連のある記事をまとめてあります。
◆鹿島ー諏訪、そして縄文◆
★レイライン01&02
・鹿島神宮 1 諏訪大社と縄文神 2006年10月23日
・鹿島神宮 2 鹿島ー諏訪レイライン 2006年10月28日
★レイラインシリーズ1-8&
・レイライン1 鹿島神宮と縄文ライン1 2006年12月5日
・レイライン2 鹿島と香取 2006年12月7日
・レイライン3 パワースポットの謎1 大地の力 2006年12月17日
・レイライン4 パワースポットの謎 2 縄文神の正体 2006年12月19日
・レイライン 5 パワースポットの謎 3 余談だけど運気アップのコツ 2006年12月24日
・レイライン 6 パワースポットの謎4 御祭神もいろいろ 2006年12月29日
・レイライン7 出雲の御祭神 2007年1月24日
・レイライン8 縄文ライン 2007年2月18日
・プロメテウスの火 2007年2月6日
◆古代幻視シリーズ◆
古代幻視シリーズはレイライン・カテゴリに含まれますが、連載ものになっているので、上から順番に読んでいくと分かりやすいです。
・シャーマニズムと裏付け調査 2007年1月27日
・簡単古代史(記紀)入門 2007年1月28日
・古代幻視 1 ニギハヤヒノミコト(饒速日尊) 2007年1月28日
・古代幻視 2 滋賀県鏡山と伊勢遺跡 2007年1月31日
・レイライン7 出雲の御祭神 2007年1月24日
・古代幻視 3 神功皇后 2007年2月2日
・古代幻視 神功皇后(2005年版)
・プロメテウスの火 2007年2月6日
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縄文人が祈った神とは、 「大地や天体の動きのその奥にある、世界を世界として成り立たせている普遍的な力」 「宇宙を形作る法則そのもの」 ですか・・・。 螺旋上に上昇するエネルギー(?)の話が出てきて思い出しましたが、大江健三郎の小説「燃え上がる緑の樹」に似たような世界観が語られます。 (確か、四国の山奥の村にまつわる古い伝承としてです。) そして、その小説でも繋がりが暗示されるのですが、ダンテの「新曲」では「人の魂」が螺旋を描きながら上昇下降していくと描かれているそうです(確か?)。 で、その小説は最後に「神曲」の一節「太陽と、ほかのかの星々を動かす愛」という言葉で締めくくられてたような気がします。 「太陽と、ほかのかの星々を動かす愛」って「縄文のカミ」に似てますね。洗練されたアニミズムが行き着く先がキリスト教神学と同じだとしたら刺激的ですね。
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おじゃまします。 いつも納得のすてきな通信ありがとうございます。 世界中のパワースポットから、ウオッチャーさんがおっしゃる「太陽と、ほかのかの星々を動かす愛」が集められ、螺旋を描きながら(DNAみたく) 上昇して行く様子を感じるようです。 そうなるように、これからもこちらを見せていただくのを楽しみにしております。寒くなりましたがお身体に気をつけてくださいませ。
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ウォッチャーさん じつは大江健三郎やダンテの神曲はまだ読んだことがないんです。 そちら方面はまったくの無知なのですが、キリスト教神学とアニミズムがそう結びつくんですね。 個人的には、洗練されたアニミズムはヨガや禅などでいうところの悟りの境地を日常の中で感じて生きるというところに行き着くような気がします。 つまり道端の小石の中に無限の宇宙を観、小石と自分はイコールであるという感性の獲得です。そして一部の縄文人はこの感性を獲得していたのではないかと思うんです。 古代の人々は私たちよりも意識や文化レベルが低いと現代人は考えがちですが、それは私たちの思い上がりかもしれませんね。
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はるさん こちらこそコメントありがとうございます。 ブログのいいところは多数の目がはいることで、自分では気づかない視点から新たに検証するチャンスをいただけることですね。 これからもどうぞよろしくお願いします。
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キョーコさん いつもコメントありがとうございます キリスト教と日本のアニミズムを結びつける話は、大江健三郎が彼の生まれた四国の山村と西欧社会の間(日本人の原点と西洋の間)に関係性を見出そうという試み(こころみ)としてだそうです。 ちなみに「四国の山村に伝わる古い伝承」というのは「縄文時代の信仰の名残ではないか?」と大江は分析していました。そこには確か祭祀の対象となる岩(パワースポット)の話も出てきます。 ダンテも大江健三郎も随分昔に読んだのですが、キョーコさんの話を聴くと、欠けていたピースがはまっていくような気がして思わずコメントしてしまいました。(これも共時性のなせる業でしょう・・・か?)
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(連続投稿失礼致します) シャーマンが活断層エネルギーを「龍蛇神」と幻視するお話で、もう一つ気付いたことがあるのですが、キョーコさんは幻視で有名な中世の修道女「ビンゲンのヒルデガルド」をご存知でしょうか? 昔、無意識とデザインの関係について調べていた時、『Scivias』(スキヴィアス)という彼女の幻視挿絵本を見たのですが、今思えば、そこに描かれているのはまさに地球内部の地殻エネルギーのように見えます。 例えば「燃え上がる球体」「長く伸びる黒い影」「火を吐く大蛇」「赤い人々」とか、どれも地球内部のマントル対流を象徴するようなものばかりなのです。(もちろん中世の人が地球の内部構造など知る由もありませんのでこういう表現になるのでしょうね。) キョーコさんのシャーマニックな体験が普遍性をもっていることの例証になるかもしれません。
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ウォッチャーさん なるほど。日本人の原点と西洋との接点ですか。 キリスト教以前の祭祀形態なら、ストーンサークルにみられるように西洋と縄文の類似点はたくさんありますよね。 それ以降なら、縄文ではなく古墳時代以降の神社にキリスト教との類似点があるという説を聞いたことがあります。 たとえば一部の神社に鳥居がちょうど三角柱の形に三つくっついているものがありますが、それはキリスト教の三位一体をあらわしているとか・・・・。 「ビンゲンのヒルデガルド」は知りませんでしたが、地球の内部構造をイメージによって視覚化しているということですね。 おもしろいですね。 シャーマニックな体験というのはいっけん特殊に見えるかもしれませんが、音感が鋭いとか、色彩センスが豊かだという類の感性と同じで、それほど特殊なものとは思えないんですよ。 そのあたりの社会的認知がすすむと楽なんですけどね(笑)。