東京壊滅? 相模トラフと黒龍の闇 2 相模トラフ
2 相模トラフ
相模トラフとは相模湾から太平洋に抜けるプレート境界のことで、非常に複雑な地下構造になっている。北米プレートの下に南側のフィリピン海プレートが沈み込み、さらに南関東直下ではフィリピンプレートの下に東側の太平洋プレートが沈み込んでいる。
そのためプレート境界付近ではひずみが蓄積しやすく、想定震源域は相模湾から房総半島沖まで。M8クラス(M7.9~M8.6)の大地震は200~300年に一度、M7クラス(M6.7~M7.3)は70%の確率で30年に一度の割合で起きている。
直近だと、M8クラスは大正関東地震、いわゆる関東大震災がそうだ。
1923年9月1日午前11時58分、相模湾、神奈川県全域、房総半島の南部を含む相模トラフ沿いを震源域とするM7.9(M8.2)の大地震が起きた。東京を含む広い範囲で震度6の揺れが観測され、相模湾や房総半島南部では震度7相当の揺れがあったという。
さらに地震発生と同時に沿岸部を津波が襲い、津波の高さは静岡県の熱海で12m、房総半島の相浜で9.3mを観測した。
東京はちょうど昼の時間帯だったため火災が発生して、またたくまに燃え広がり、死者、行方不明者を含めて10万5千人の被害を出した。
わたしは神眼に映った黒龍をじっと見つめた。
マグニチュード7.8。
相模湾はもちろん、茨城沖まで揺れるだろう。
人口密集地の東京・神奈川・千葉も無事では済まない。
自分が死ぬ理由がわからないと思っていたけど、やっとわかった。
そういうことか。
でも前回の関東大震災から100年しか経っていないことを考えると、M8クラスの地震が起きるには早すぎる。
なぜ?
黒龍の意識がはいってきた。
それは人間に対する激しい怒りだった。
わたしたちが住む地球という惑星はたんに物理的な岩の塊ではなく、地球を統制する高次元の霊的な意志をもった地球神そのものでもある。地球の意志はそこに住むすべての動植物を包み込むように優しい。まさにマザーアースだ。
一方龍神は地球全体を統括管理するのではなく、もっと細分化されていて、地域ごとの地殻や気象の担当者という役割だ。だから地球の意志と龍神の意志が食い違うことも多々ある。
黒龍は怒っていた。
人間がものを作り、樹木を伐採し、都市を築き繁栄する。
また工場を作り、地下に眠る資源を開発する。
そこまではいい。
けれど人類は神の領域にまで手を出してしまった。
そう、気象兵器だ。
気象兵器とは、敵国の経済を破壊したり、戦争で勝つ目的で使われ、人為的に干ばつや洪水を引き起こす技術だ。ちょっと古い情報だけど、米軍は1967年3月から1972年7月まで、ベトナム戦争で気象調節作戦『Operation Popeye』を使った。降雨量を増やしてホーチミンルートを断つためだ。結果的に米軍はモンスーンシーズンを延長させることに成功して、1971年北ベトナムの国土の1割が大洪水の被害を受けたという。
また2008年の北京オリンピックでは、北京市人工影響天気事務室が雨を降らせないように操作した話はご存じの方も多いだろう。
さらに気象兵器は雨だけではなく、地殻変動に影響をもたらす種類のものもある。
もちろん、近年日本で起きた大地震のすべてがそうした兵器によるものとはかぎらない。
でもごく一部の地震はそうした兵器が使われた可能性は否定できない。
そしてそれは自然界の本来の流れに変調をもたらす。
それを黒龍は怒っているのだ。
本来はまだ起きないはずのM8クラスの相模トラフの大地震の予兆は黒龍の強い意志だった。
相模トラフが動けば関東大震災クラスの被害が起きる。
でもそれを止めたいと願う資格がわたしにあるのか?
わたしはその思いにとらわれたまま、なすすべもなく黒龍を見つめていた。
(3 迷いにつづく)
2024年9月9日
※ 参考外部サイト
・地震調査研究推進本部事務局
https://www.jishin.go.jp/regional_seismicity/rs_kaiko/k_sagami/
・『第101回 雨を降らせて晴れを作る -人工降雨の技術-』TDK
https://www.tdk.com/ja/tech-mag/knowledge/101
【東京壊滅? 相模トラフと黒龍の闇シリーズ】
・1 命の期限 2024年9月8日
・2 相模トラフ 2024年9月9日
・3 迷い 2024年9月10日
・4 御殿場の黒龍 2024年9月11日
・5 最終章 2024年9月14日
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