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根のない国~戦後日本を思うとき~ 

 
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脳科学と心理学に精通し、16年間で1万人以上の相談にのってきたシャーマン。「信じる力は、世界を変える」がモットー。自分自身を信じる力・愛を受け取る力を育てる方法、激動の時代を乗り切る極意を教えている。 著書「なぜ眠り姫は海で目覚めるのか? 超ネガティブ思考を解除する3つのメソッド
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 東北の蝦夷の武将アテルイの生涯に関する記事を読んで、ふと戦後日本の現状を書いてみたくなりました。
 

 心理学の観点から見ると、人間の心の成熟とは、自分の嫌な部分も好きな部分もふくめて、ありのままの自分自身の存在を受け入れてゆくところから始まる。ひらたく言えば、ハッピーな出来事はもちろん、いやな思い出も含めて自分の人生の責任を引き受けることができたとき、人間の心は成熟してゆく。
 

 じつはこれは「国」に置き換えても同じなのだ。祖先たちが築き上げてきた歴史の積み重ねのその先にわたしたちがいる。
 

 むかし「ルーツ」という映画が多くの人々の共感を呼んだ。詳細は忘れたが舞台はアメリカ。時代は黒人がまだ奴隷として使われていた、たしか南北戦争の頃で、ブラックアメリカンの主人公が自分の両親や祖先のルーツを見つけてゆくという内容だったと思う。
 

 なぜこの映画が国を越えて、あれほど共感を呼んだのだろう?
 それはたぶん誰もが自分のルーツを求めているからだ。
 

 ルーツとは「根」と言い換えてもいい。自分や祖国のルーツを見つけることは、自分たちが無条件に生かされ、この世界のなかで存在を許されてるという証そのものを見つけることにほかならないからだ。
 ルーツつまり自分の「根」がどこにあるかということが心の安定に大きくかかわってくる。

 

 ところが日本という国は敗戦を境に、それまで脈々と続いてきた歴史から切り離されてしまった。
 敗戦のショックによって、それまでの価値観が崩壊し、アメリカの戦後政策によって新しい価値観が巧妙にすりこまれていった。第二次世界大戦は侵略戦争であるとして、日本軍の残虐な行為のみがクローズアップされて内外の非難と反省の対象になっていった。そして必死で戦争を生き抜いてきた老人たちはどんどん自信を失っていった。
 

 戦前の日本をすべて否定し、ねじれた民主主義が定着した戦後日本を素晴らしいと語る評論家や教師たち。
 残虐行為に加担したのだと自分の祖父やその前の世代を非難する若者たち。
 かれらに反論するすべもなく押し黙る戦中世代。
 

 そしてこの国全体をおおう自信のなさ。
 本来子供は尊敬できるおとなを見ながら育つことによって自我を形成してゆく。
 やがてかれらは親を乗り越え、アイデンティティを確立して、自分の人生を立ち向かってゆく。
 

 ところがおとなたちは、かつての戦争のすべてを否定することによって、自分たちのルーツを否定せよと若い世代に刷り込んできた。祖父たちの世代のした行為を全否定することは、すなわち自分たちのルーツとの断絶であり、日本人としてアイデンティティの存在の危機を意味する。これがこの国に蔓延している重たい閉塞感の原因であることに気づいている人間はどのぐらいいるのだろう。
 

 かつての戦争をふりかえると、たしかに戦争だから残虐な行為もあっただろう。だが当時の日本はABCD包囲網によってアジアに活路を求める以外はない状況にまで追い詰められていた。このあたりのアメリカの戦略はハルノートなどを読むと一目瞭然だ。日本に残された選択はアジアに活路を求める以外なかったのだ。また当時の日本には、欧米の完全な植民地になっていたアジアの国々を解放したいという思いがあったのも事実なのだ。だが現場の軍隊の勝手な判断や失策などが続き、結果的にすべてが裏目にでてしまった。
 

 客観的にみると、第一次・第二次世界大戦のなかで、日本が残した素晴らしい遺産もたくさんあるのだ。韓国や台湾のインフラの整備もそうだ。日本軍がロシアのバルチック艦隊を破ったとき、それまで欧米の植民地として人間の尊厳を奪われ、自信を失っていたインドの人々は勇気を得たという。同じアジアの人間が白人に勝った。これがその後のインドの独立運動のリーダーたちを育ててゆくきっかけになったという。
 

 もちろん日本軍がすべて正しかったなどと言うつもりはまったくない。
 だが過去の日本のすべてが悪かったわけではないのだ。
 それなのに、なぜこれほどまでに日本人は卑屈になり、土下座外交といわれる国際政治を繰り返しているのだろう?
 

 それは、日本が敗戦国だからだ。
 たったそれだけの理由なのだ。
 

 戦時中の非人道的な行為なら、たとえば長崎と広島に落ちた原爆はどうなのだろう?
 あるいは逃げ惑う非戦闘員の背中を狙い撃ちしたB29は非人道的じゃないのか? 
 

 そうしたアメリカの行為が表立って非難され、アメリカが公式に日本に対して謝罪したことはない。勝てば官軍ということばがあるが、もし日本が戦争に勝っていたら中国は靖国神社参拝に口を出してきただろうか?
 

 日本は戦争に負けた。
 それゆえに現在の日本は、昭和初期の歴史を否定せざるを得ない立場におかれているのだ。
 これはなにかに似ていないだろうか?
 

 そう、アテルイだ。
 いや、彼だけではない。
 日本という国が統一されてゆく過程で滅亡し、汚名をきせられたまま歴史の闇に葬られたすべての人々と同じなのだ。
 

 現代日本は敗戦によって、それ以前の歴史の流れから分断されたまま、いまだ精神的ルーツを見出せない「子供」だ。アテルイは滅んだ。けれどわたしたち日本人はルーツを失った民族として、いまだ生かされている。
 

 もしもわたしたちが敗戦国というフィルターを通してではなく、失敗も成功も含めて昭和という時代を客観的に振り返ることができれば、この国を取り巻く国際的な状況は大きく変わるだろう。

 後ろ暗い過去も含めて、けれど周囲の雑音に惑わされることなく、真摯にこの国の歴史と向き合えるかどうか。
 そして、それでもこの国に生まれたことを「YES」といえるかどうか。
 この国が「国」として成熟できるかどうかはこの一点にかかっているのだ。
 

 卑屈になるのではなく、かといって傲慢になるのでもない。
 成熟したおとなとしての視点で戦争を語るとき、分断された歴史はふたたび音を立てて流れ始めるだろう。
 そのときわたしたちは、ふたたび日本人としてのルーツを手に入れるに違いない。
 

キョーコ注: 
 アテルイとは東北地方を勢力圏にしていた蝦夷の武将。坂之上田村麻呂によって征伐された。

 

2005年1月22日

 

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