レイライン1 鹿島神宮と縄文ライン1
先日出雲に行って思ったんだけど、日本のレイラインには共通点があるような気がする。
鹿島神宮2でも書いたけど、鹿島神宮と諏訪大社を直線でつなぐと、真東からのぼり、真西に沈む、いわゆる春分の太陽の通り道をきれいにトレースすることができる。
同じように出雲大社と富士山を直線で繋ぐと、鹿島-諏訪ラインに平行に走る春分ラインになるんだよね。さらに富士山を東に延長すると、千葉県にある常陸の国一ノ宮・玉前神社にでる。一方の富士山-出雲大社のライン上には、酒天童子で有名な京都の大江山に元伊勢(皇大神宮)、伊吹山といったポイントがのっているんだよね。
これらの共通点は、縄文文化じゃないかと思う。
どういうことかっていうと、諏訪大社は大国主命の息子の建御名方神を祀っているよね。
対する東側の鹿島神宮は国譲りの立役者・武甕槌神が主祭神なんだよね。
ところがこれにはちょいと仕掛けがあって、武甕槌神はじつは物部系の神だと思えるふしがある。
もともと鹿島神宮付近は縄文の遺跡が多く、弥生の遺跡は数えるほどしかない。ところが茨城県内の古墳3111基中、鹿島郡には559基もある。
ここから考えられるのは、大和・物部(出雲)勢力が諏訪地方と同じ縄文の血を引く人々が生活していた鹿島地方を制圧していった可能性だよね。
鹿島地方は良質な蹉跌がとれた事も大きな要因だったけど、同時に鹿島は東北の対蝦夷の軍事拠点にもなっていたんだよね。
そういう背景があったうえで、元の鹿島社は物部氏の支配下におかれ、やがて蘇我氏との戦いにやぶれ、さらに大化の改新でいちやく頭角をあらわした中臣鎌足(のちの藤原氏)の陰謀によって、しだいに勢力を失い、最終的に古事記、日本書紀が編纂される頃には歴史そのものが闇に葬られてゆく。
そのときに本来の姿ではなく、天孫側の神として描かれるようになったんじゃないかと思う。
途中の考察もはしょっているので乱暴な意見だけど、このへんは梅原猛とか、いろんな人が似たようなことを書いているね。
諏訪大社にしても、記紀では建御名方神が武甕槌神に諏訪の地に追い詰められた形になっているけど、諏訪はもともと出雲勢力と縄文系が平和的に融合した場所だったという可能性もある。
すくなくとも諏訪大社では山を御神体とする古い縄文の形を色濃く残した祭祀が引き継がれている。
このシリーズでは、縄文という視点でレイラインについて考察していきたいと思っている。
すなわち、縄文コードだ。
古代幻視シリーズと合わせてお楽しみください。
※この記事は2006年12月6日にアップされたものですが、不備があったので2020年1月8日に再アップロードしました。
レイライン・カテゴリの中の鹿島ー諏訪、出雲、そして縄文に関連のある記事をまとめてあります。
◆鹿島ー諏訪、そして縄文◆
★レイライン01&02
・鹿島神宮 1 諏訪大社と縄文神 2006年10月23日
・鹿島神宮 2 鹿島ー諏訪レイライン 2006年10月28日
★レイラインシリーズ1-8&
・レイライン1 鹿島神宮と縄文ライン1 2006年12月5日
・レイライン2 鹿島と香取 2006年12月7日
・レイライン3 パワースポットの謎1 大地の力 2006年12月17日
・レイライン4 パワースポットの謎 2 縄文神の正体 2006年12月19日
・レイライン 5 パワースポットの謎 3 余談だけど運気アップのコツ 2006年12月24日
・レイライン 6 パワースポットの謎4 御祭神もいろいろ 2006年12月29日
・レイライン7 出雲の御祭神 2007年1月24日
・レイライン8 縄文ライン 2007年2月18日
・プロメテウスの火 2007年2月6日
◆古代幻視シリーズ◆
古代幻視シリーズはレイライン・カテゴリに含まれますが、連載ものになっているので、上から順番に読んでいくと分かりやすいです。
・シャーマニズムと裏付け調査 2007年1月27日
・簡単古代史(記紀)入門 2007年1月28日
・古代幻視 1 饒速日尊 2007年1月28日
・古代幻視 2 滋賀県鏡山と伊勢遺跡 2007年1月31日
・古代幻視 3 神功皇后 2007年2月2日
・レイライン7 出雲の御祭神 2007年1月24日
・プロメテウスの火 2007年2月6日
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