16年間で1万人以上の悩み相談にのってきたシャーマンが脳科学・心理学・スピリチュアルな世界の真理をベースにお届けする、魂のミッションを生きるためのロードマップ

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二度目のカミングアウト

 
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脳科学と心理学に精通し、16年間で1万人以上の相談にのってきたシャーマン。「信じる力は、世界を変える」がモットー。自分自身を信じる力・愛を受け取る力を育てる方法、激動の時代を乗り切る極意を教えている。 著書「なぜ眠り姫は海で目覚めるのか? 超ネガティブ思考を解除する3つのメソッド
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 このところシャーマンとしての自分が表に出てくる。
 じつはね、わたしが覚悟を決めて、シャーマンとしての自分をある程度カミングアウトしていこうと思ったのは2005年12月の半ばだった。
 それ以降、レイラインや古代幻想、神事をしたときに起きる霊的な話などを少しずつ書いてきた。
 

 でも2010年3月に、株式会社オフィスルテラムウを設立したのをきっかけに、そうした記事を極力書かないようにしてきたんだよね。
 覚悟を決めて、カミングアウトしたのに(^^;
 

 理由は三つあった。
 一つ目は会社組織にしたことで、個人的なことが書きにくくなったこと。
 二つ目は、自伝シャーマンへの道に書いたミッション「それ」を終えたこと。
 そして三つめは、東日本大震災に関する神事が終わったこと。
 

 そんなこともあって、今生やると決めてきたミッションも果たしたし、もうあとは後進に任せてシャーマンの仕事は引退しようと思ったんだよね。
 ところが2017年にイスラエルの砂漠で天啓を受け取ってしまった。
 新たなミッションだった。
 

 でも、正直にいうと、それをどう実現していいのか、具体的にどうしたらいいのかわからなかった。
 そんなこんなで、あっという間に3年の月日が過ぎてしまった。
 

 ところが最近、思いを同じくする人たちが私の身の回りにぞくぞくと集まり始めたんだよね。
 シャーマンとしての見解を求められたり、技術を教えたり、これからの未来について話し合ったり、なんだか、もういちどシャーマンとして生きろと言われている気がしてしかたがない。
 

 でももう会社もクローズしたし、ひとりのシャーマンとして生きていいのかもしれない。
 それを自分に許したら、天啓を実現するための具体的な行動指針がみえてくるかな。
 

 ここしばらく自分をセーブしていたけど、自分自身を生きる、という思いは2005年当時と変わっていない。
 2005年に書いたカミングアウトの記事は削除してしまったけど、パソコンに一部残っていたので、再アップするね。
 というわけで、あらためて2度目のカミングアウトです。
 聞いてください。
   ↓↓↓

 

カミングアウト2005 鞍馬の月

 鞍馬山行きを決めたのは鏡山に行く前夜だった。
 ここ数日、強く呼ばれているのはわかっていたんだけど、極力そしらぬふりを決めこんでいたんだよね。見てみぬふりというやつだ。だってすっごく楽しみにしていた友人との約束もあるし、だいたいこの寒い時期にひとりで鞍馬に行くなんて、ちっとも楽しそうじゃないじゃじゃんか~。
 

 ある程度以上の力をもったシャーマンの多くは、実際に現場に行かなくても、居ながらにして意識だけを飛ばして神事やシャーマニックな儀式をすませることが多い。わたしもその例にもれず、ほとんどの神事は肉体を移動することなく、魂だけの操作で行う。実際に現場に足を運ぶのは非常に重要だったり、そのほかの理由で本当にその必要があるときだけだ。
 

 鞍馬山は意識だけなら何度も行ったことがある。だからできるなら今回も意識を飛ばすだけで済ませたかったというのが本音だった。でもどうやらそうもいかないらしい。
 

 唐突だけど、ツインソウルという言葉を知っている?
 通常ツインソウルというのは、もともとひとつだった魂がまるで細胞分裂するがごとく二つに分かれて、それぞれの魂が別々の人間に宿るってやつだよね。つまりふつうは人間のツインソウルの相手は同じ人間なんだよね。
 
 
 ところがシャーマンの場合は、ときとしてツインソウルの相手が人間じゃない場合がある。
 じゃなんなのか?
 神々や龍などと呼ばれる高次元エネルギー体がこれにあたる。
 

 わたしの場合もこのケースだった。おまけにわたしのツインソウルは対ではなく、三位一体、つまりトリプルなんだよね。一体は白龍、そしてもう一体は金色王。
 

 シャーマンとツインソウルである高次元エネルギー体との結びつきは強烈で、神事を行うときは自分自身の魂はもちろん、ツインソウルたちと一体になって執り行うのがつねなんだよね。なのでこれまであえてクラマ山に行く必要性を感じたことはなかった。
 

 ところが、だ。
 いつものように祈りに入ろうとした瞬間だった。
 突然、バンっと音をたてて、強烈な金色の光が目の前に現れた。
 

 ――琵琶湖に封印した魂を取り戻したければ、クラマに来られよ
 

 ここにいたっては、さすがのわたしも観念した。
 自分自身になにか重大な変化が起こっているのは間違いなかったんだよね。
 だいたいその魂を封印したってのはなんなんだ?
  

 ためしに金色王と自分自身の魂に問いただしてみたけど応えはない。
 やっぱり行くしかないか。
 
 
 そんなわけでホテルのチェックインをすますと、タクシーは京都市内を一路北に向かった。
 すでに夕方6時半をまわっていたので、鞍馬山を歩くのは明日にするけど、その前に鞍馬の月を見てみたかったんだよね。
 

 鞍馬寺の仁王門の前でタクシーを降りると、あたりは漆黒の闇に包まれていた。
 凍てつくような夜気にさらされて、木立の向こうに白い満月が見えた。
 

(金色王、約束どおりここに来たよ)
 

 わたしは黙って月を見あげた。
 昼間、鏡山の神域で感じた、あのざわざわとした感覚がよみがえってくる。
 
 
 あたりはしんと静まり返ったきりだ。
 少し離れたところでタクシーの運転手さんが待っている。
 

 数分たっても何もおこらない。
 やっぱり奥の院まで行かなきゃだめらしい。
  

 しかたがないから携帯で月の写真でも撮って帰ろうと思って画面をのぞいた。
 その瞬間、ぎょっとした。
 月の下三分の一の部分がぐるぐると渦を巻いているんだよね。
 

カミングアウト2005 鞍馬寺

 翌日、わたしは鞍馬寺の山門に続く石段の前に立っていた。
 石段を一段登ったとたん体に軽い圧力を感じた。どうやら鞍馬の結界はここから始まっているらしい。
 ゆるやかな石段を登り、仁王門と呼ばれる山門の受付で入山料を払ってケーブルカーに乗った。
 

 NHKの大河ドラマ『義経』の舞台にもなった鞍馬山は京都御所の真北に位置し、平安時代には京都の北方守護の要としての意味合いも強く、なかなかミステリアスな場所なんだよね。
 

 ケーブルカーを降りて参道を10分ほど歩くと朱塗りの本殿が見えてきた。午前9時をまわったばかりの境内はひともまばらで、わたしの他は若い女の子が数人いるだけだ。
 

本殿には毘沙門天王、千手観世音菩薩、護法魔王尊が祭られている。中央の毘沙門天の像はなかなか素敵なお顔をしている。
 毘沙門天像の前に立ったまま、心の中でこの場に宿る神霊に呼びかけると、胸の中にすっと穏やかな神気がはいってきた。明確な歓迎と守護の意志が伝わってくる。 どうやら奥の院までの道中、しっかり守護してくださるおつもりらしい。感謝の意を伝えると、満足したような、かすかに笑いを含んだ気が戻ってきた。
 

 本殿をでて石段を登り、休館中の霊宝殿前の広場をつっきると、魔王殿と呼ばれる奥の院に続く狭い石段が見えてきた。ここから鞍馬のうっそうとした山道にはいる。
 

 これがまた急勾配の石段なんだよね。きのうから階段ばかり登っているなあと苦笑しつつ、ひたすら石段を登る。それでも不思議なぐらい息がきれない。ふだんのわたしならとっくにゼーゼーいってるはずなんだけどなあ。やっぱりさっきの本殿の神霊の言葉どおり、鞍馬の森の龍が力を貸してくれているらしい。心から感謝!
 

 山道は途中から下り坂になった。いつのまにか石段は途切れ、狭い山道には無数の大きな木の根っこが地面を這うように伸びている。
 寒いかと思って厚手のセーターにコート、首にはしっかりマフラーを巻いてきたんだけど、なんだか暑くて途中ではずしてしまった。
 

 鞍馬は月と関係が深い。古代のひとは月が人間にとって大きな影響力をもつ天体だということを知っていた。それゆえ月と直接繋がる目に見えない次元回廊をもつ聖地は、つねに大切にされてきたんだよね。鞍馬もそうした聖地のひとつだった。
 

 狭い石段を降りると、木々に囲まれた広場にでた。
 ここが奥の院魔王殿だ。
 広場の奥には祈るひとのための簡素な建物があって、その向こうに柵に囲われたいわくらがある。このいわくらが魔王殿のご神体にあたる。
 

 広場には誰もいなかった。
 わたしは建物の一画に腰をおろすと静かに目をとじた。
 

 風が吹くたびに、まだ落ちきっていない葉っぱがザワザワと揺れる。
 

(――金色王) 
 

 心の中でそっと呼びかけた。
 
  
 ふいに胸の奥が暖かくなった。
 次の瞬間、金色王が体の中にはいってきた。
 なつかしいあたたかさとともに、強い光が意識の中にひろがった。
 そしてここ数日ずっと感じていた違和感がすっと消えた。
  

 その瞬間、わたしはすべてを理解した。
 

 遥か古代、当時シャーマンだったわたしは自分の魂の一部をある時期が来るまで決して使うことができないように、琵琶湖のほとりのある場所に封印した。それは自らそうしたのか、それとも同じ力をもつシャーマンたちの手によって封印されたのかはわからない。やがて長い年月がたち、いつのまにかその場所は人々の記憶から消えた。
  

 わたしはずっと自分のシャーマンとしての能力がいやだった。
 神々や精霊たちと交わり、かれらの要請を受けて宇宙や大地の龍脈や動きの調整するのがシャーマンの役目。これは人に言ってもなかなか理解してもらえないし、へたに話して奇異の目でみられるのがこわかった。だからごく一部の親しい友人をのぞいて、できるだけこうした話はしないようにしていたんだよね。
 
 
 そんな経緯があったから、何年か前にツインソウルの白龍と金色王が現れて本格的にシャーマンの道を歩かなければならなくなったとき、わたしがその現実をなかなか受け入れられなかったのは当然だった。けれどかれらとともに神事をしているうちに、いつのまにか白龍を心から信頼するようになっていた。でも心のどこかで金色王には微妙に距離を置いていたんだよね。
 
 
 なぜかって?
 それはこわかったから。
 
  
 パソコンにたとえるなら、それまでのわたしは本来の働きをするために必要なソフトのひとつをどこかに置いてきてしまったような状態だったんだよね。これまでずっとそれがふつうだと思っていたからソフトが足りないことすら気づかなかった。ところがここ数日、そのことに気づき始めたために、なにか意識にもやがかかったような違和感を感じていたんだよね。
 

 封印された魂の一部こそ、金色王の力を物質界に作用させるために必要なソフトだった。だから鏡山でその封印を解いたあと、本格的に金色王の力を起動させるためにアクセスポイントがあるその場所に出向く必要があったんだよね。
 
 
 やることはわかっていた。
 この地に光を降ろす。
 
 
 光が大地に届いた瞬間、地球上のあらゆる場所に張り巡らされたアクセスポイントに光が走った。
  

 動き始めた・・・。
 

 なにがあんなに怖かったんだろう?
 異端扱いされて、社会から抹殺されることだろうか? 
 それもあるけど、いちばんこわかったのは自分自身の力に気づくことだったのかもしれない。
 

 古代に金色王の力が封印されたのは当然だった。その時代、人々の意識は保守的で、大きな宇宙の変化の波についてゆくことができないのは目に見えていたからだ。変化についてゆくことができなければ文明は崩壊する。だからこそ当時のシャーマンたちはその力を人々が使いこなせる時がくるまで封印したのだろう。
 
 
 風がざわざわと鳴った。
 すぐかたわらでクラマの森の地霊たちが笑っているような気がした。
 
「2005年12月17日 カミングアウト」より
 

 16年前に書いた古い記事ですが、読んでくれてありがとう。
 私自身はあらためて当時の記事をアップすることで覚悟が決まった。

 おりしも今日は4月3日。
 19年前の今日の23時58分、宇宙の悲願であった「それ」を作った。
  

 もう迷わない。
 前に進む。

  
2021年4月3日
 
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