シャーマニズムと裏付け調査
さて前回のエントリーでは突然ニギハヤヒノミコトがでてきたりして、わけのわからないひとも多いよね。神社の御祭神の名前なんてふつうはあまり気にしないし、古代史に詳しいひとでもなきゃ「ふ~ん」で済んでしまう話だもんね。
一般的にニギハヤヒの諡号は「天照国照彦天火明櫛甕玉饒速日尊」と書いて、「あまてる くにてるひこ あめのほあかり くしたまにぎはやひのみこと」と読む。
ここで気づいたと思うけど、ニギハヤヒの諡号にはカムイワレなんて文字はどこにもない。カムイワレがつくのは、神武天皇の諡号で「神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびこのみこと)」というのがそう。
つまりカムイワレニギハヤヒという名前そのものが、記紀に記されている通説とは違う事実があることを示しているんだよね。
で、それをわたしが知っている範囲で書こうと思ったものの、どこから書いていいのやら途方に暮れてしまったのが昨夜の話。
そもそもなんだって古代史なんかを書くはめになったんだろうなあ。さめたコーヒーを飲みつつ自問自答してみる。
明治から戦後にかけての近代史は興味があって、一時期いろんな資料を読み漁ったことがある。でも神話の入り混じった古代史にはそれほど興味はなかったんだよね。ところがある時期から古墳時代あたりのリアルな情景が降りてくるようになったんだよね。
正直これにはまいった。
見えたものや降りてくる情報をもとに現地に飛んであれこれ調べてみると、ある程度情報の裏づけがとれるんだよね。それは文献と一致するものもあれば、わたしが調べられる範囲の一般に出回っている文献や資料とは違うにもかかわらず、見えたものとまったく同じものが現地にあったり、現地の伝承と一致していたりすることも多かった。
わたしは研究者じゃないし、そもそも文献とか資料の類が苦手で、漢字の羅列を見ると気を失いそうになる。そういったものを活用しながら説得力のある文章を書いてゆくタイプでもない。だから降りてきた情報に関して、自分のなかでは100パーセントの確信があっても、あまりひとに伝えてこなかった。
そんなことが積み重なってゆくうちにあるとき気づいた。
古代の人々の生き生きとした姿やさまざまな苦悩。そうしたかれらの思いは文献から想像することはできても、本当の気持ちはなかなか伝わらないのかもしれない。
これまではかれらの想いを大事にしたいと思っていたからこそ、きっちり裏付けがとれるまでは書くのはやめようと思っていたんだよね。
それは古代史にかぎった話じゃない。霊的なことやスピリチュアルな内容というのは一歩間違えると同じフィールドに立つ人にしか通じない、じつにアヤシイ話になってしまう。
でもそれじゃ意味がない。
いまの時代に必要だからこそ、こういった情報が降りてくる。だいたい政治や経済、株なんていうのは本来ものすごくスピリチュアルな分野で、ここに携わる人間こそ流れを読んで、それを動かすという本当の意味でのリアリストでなきゃ生き残れない。げんに最新の心理学では潜在意識や深層心理とどう付き合えば、経営や自己実現に生かしてゆけるのかというのがトレンドになっている(・・・と思う)んだよね。
だからそうした情報を一部の関心のあるひとにしか理解できない書きかたをするんじゃなくて、誰にでもわかるように、ふつうの日常の話として書くというのがこれまでのわたしのスタンスだった。
ん? それでもじゅうぶんアヤシイって(笑)?
それはおいといて、古代史もできれば裏付けを示しながら書いてみたかったんだけど、ここにいたって挫折しました。
はっきり言って、そんな時間も能力もない(--;
わたしが見ているのは教科書に書いてある内容とはかなり違う。けれど生きた古代人の心を伝えることで、現代の日本人が失ってしまった何かを取り戻すきっかけになるのかもしれないと思うようになった。それがレイライン&古代幻視シリーズを書き始めた直接のきっかけなんだよね。
人間の心は今も昔も、そう大きくは変わらない。正史に書かれていないかれらの生き方から、きっと未来に繋がるヒントが見つかる。そして現代人が思っている以上に、人の心が気象や経済といった現象を左右してゆくことに気づいてもらえるなら、文献至上主義の歴史の世界にあえてシャーマンの感覚でチャレンジする意味があるんだろうと思う。
現地で確認をとった内容もあれば、未確認のものや確認のしようのないものもあるし、出来事と出来事の繋がりがいまひとつわからないものもある。でもそれは読んでくれる方たちの受け取り方にまかせようかなと思っています。
鹿島あたりの話は資料を使いながら書いたけど、これから書こうと思っているニギハヤヒや神功皇后の話は、たぶん見たものだけをそのまま書いてゆくことになりそうです。「2007年 神示」のようにひとつの情報として、考える材料にしながら、そこからなにか感じてくだされば嬉しいです。
・・・って、えらく長い前置きだけで終わってしまった(滝汗)。
2007年1月27日
「簡単古代史(記紀)入門」に続く
◆古代幻視シリーズ◆
古代幻視シリーズはレイライン・カテゴリに含まれますが、連載ものになっているので、上から順番に読んでいくと分かりやすいです。
・シャーマニズムと裏付け調査 2007年1月27日
・簡単古代史(記紀)入門 2007年1月28日
・古代幻視 1 ニギハヤヒノミコト(饒速日尊) 2007年1月28日
・古代幻視 2 滋賀県鏡山と伊勢遺跡 2007年1月31日
・レイライン7 出雲の御祭神 2007年1月24日
・古代幻視 3 神功皇后 2007年2月2日
・古代幻視 神功皇后(2005年版)
・プロメテウスの火 2007年2月6日
★レイラインシリーズ1-8
・レイライン1 鹿島神宮と縄文ライン1 2006年12月5日
・レイライン2 鹿島と香取 2006年12月7日
・レイライン3 パワースポットの謎1 大地の力 2006年12月17日
・レイライン4 パワースポットの謎 2 縄文神の正体 2006年12月19日
・レイライン 5 パワースポットの謎 3 余談だけど運気アップのコツ 2006年12月24日
・レイライン 6 パワースポットの謎4 御祭神もいろいろ 2006年12月29日
・レイライン7 出雲の御祭神 2007年1月24日
・レイライン8 縄文ライン 2007年2月18日
・プロメテウスの火 2007年2月6日
★白鳥澄江の著書
なぜ眠り姫は海で目覚めるのか? 超ネガティブ思考を解除する3つのメソッド
★白鳥澄江の新刊はこちらから、1章丸ごと立ち読みできます
「なぜ眠り姫は海で目覚めるのか?~超ネガティブ思考を解除する3つのメソッド」
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Comment
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こんにちわ 昨晩は、冬なのに家の上空で「どろどろどろ」と不気味な雷が鳴り、 なんとも不気味で 「不可視の世界で何かおこっているのかな?」と感じました。 明け方には「フリーメーソンのマークみたいな大きな眼に見つめられる」という おっかないヴィジョン(夢?)を見てしまい、おかげで寝不足です(苦笑) 「カムイワレニギハヤヒ」の名前の不思議は前回のコメントを書いた後で気が付きました。 カムイワレという諡号がつくということは・・・、大国主=ニギハヤヒ=初代えっ? うーむ、前書きが長くなるのは当然ですね。 展開を楽しみにしております。
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>カムイワレニギハヤヒ 「全部」名前だったんですね(汗 勝手に、「カムイ=神、ワレ=我、ニギハヤヒ=???(はい?)」と解釈してました(爆 >人間の心は今も昔も、そう大きくは変わらない これ、時折、読み聞くことなんですが、改めて、そーなのね。という感じです。 >前置きだけで終わってしまった えー、本文、とてつもなく楽しみにしてました(爆 キョーコさんの見えたこと、お待ちしてます。 (^^ゞ
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キョーコさん いつも思いますが、これだけのoutputを出せるキョーコさんはすごいですね。古代史、心理学、哲学等の知識がある事はもちろんそれらを咀嚼し、outputを出せるキョーコさんを尊敬します。私は偏差値世代の人間でして、学生時代は知識を詰め込む事が全てでした。社会人になった今も考えて自分で答えをつくり出す事がとても苦手です。お陰で仕事中はよくパニックに襲われてます。(笑) うーーん、考えられる人間は強い!「今年は一杯考えて頭フル回転させよう、そして仕事を追いかけていくぞ!」と決意も新たにした私です。次回は自分の意見を言えるようにします。多分・・・
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うう、すごく興味深いです。 日霊子系=>ニギハヤヒ=>物部氏 日霊女系=>神武天皇 でしたでしょうか? 物部氏は、さらに蘇我氏にも敗れているので、解き放たれるには 時間がかかったんですかね。 神功皇后のことはまだ勉強不足で存じ上げません。 展開楽しみにしております・・・。
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ウォッチャーさん こんぱんは。 冬の雷ですね。 なにやらザワついているのかな。 大きな目の夢はたしかにこわいかも(笑)。 でもだいじょうぶですよ。 守られていますから^^ >大国主=ニギハヤヒ=初代えっ? はたして無事結論がでるのか・・・わたしもわかりません(笑)。
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monchi さん >「カムイ=神、ワレ=我、ニギハヤヒ=???(はい?)」と解釈してました(爆 おもしろい! monchi さんの解釈好きです(爆)。
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柴犬さん ありがとうございます。 なんていうか・・・それは過大評価のような気が(^^; >「今年は一杯考えて頭フル回転させよう、そして仕事を追いかけていくぞ!」と決意も新たにした私です そうですね。たしかに自分で考える習慣は必要ですね。物事に正解はないので、自分の意見を客観的に眺める視点をもちつつ、伝えたい相手に気持ちを伝えてゆくかでしょうね。
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ぼんさん >日霊子系=>ニギハヤヒ=>物部氏 >日霊女系=>神武天皇 たぶんそうだと思います。男の天照大神ですね。 日本の古代史は複雑で、わたしの場合、文献を読んでいると何が本当なのかわからなくなっちゃうんですよ。なので自分なりに確信があることだけ書いてゆきますね。
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こんにちは。古代のお話、興味深く拝読しています。 私の母方の実家が奈良の明日香に近く、また父方は春日大社(鹿島と香取から神様をお迎えしている)に縁がありましたので、親しみのある地域のお話だからかもしれません。 私には特別な霊感のようなものはないと思うのですが、昨年の11月には夢の中で男性の声で「月のみならず、太陽とも結びつかなければ大事はなせず」という奇妙な暗示のようなものを受けました。一昨日には勾玉が粉々に砕け散る夢をみて、良い夢なのか悪い夢なのかわかりませんが、大きな変化が起こりそうな気がします。 何か自分の生き方に指針を示してくれているのでしょうか。 キョーコさんの古代のお話も大いに参考にさせていただこうと思っています。
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さくらこさん おはようございます。 明日香と春日大社ですか。どちらも古代では重要な場所ですね。 夢の話はおもしろいですね。 太陽と月、陰陽、対立するものの統合ですね。 勾玉が砕け散る夢は、なにやら示唆にとんでいますね。 勾玉は装飾品ですが、お守りとしての役目もあるし、エネルギーをためておく蓄電池みたいな要素もありますね。 もし勾玉に流入してくるエネルギーが大きくなれば、当然これまでの容量ではおさまりきらなくなります。無理に現状サイズにとどまろうとすれば、当然勾玉は壊れますね。 そこから精神の成長・変容を示唆している可能性もありますね。