世界を生み出す
先日ひさしぶりに友人と会った。
山用の防寒着を買いに何軒かはしごしたあと遅めのランチを食べた。
アイスクリームのたっぷりのったアップルパイを食べながら、友人ととりとめもない話をした。カウンセラーを生業にしていたって、やっぱり人間だから生きていればいろいろある。そんなわたしの気配を察知して、一緒にご飯を食べてくれた友人の気持ちがうれしかった。
最近わたしはいろんなひとに支えられているなあとよく思う。
自分に正直に生きようと思えば、ときには世の中のメジャーな価値観からずれてしまうこともある。
それでも信頼してくれる友人たちのことを思うと、ほんとうに恵まれていると感じる。
誰もがずるさや自己保身や臆病さをもっているけれど、そんな人間の愚かさがとても愛しい。
心無い言葉に傷ついたこともあったけれど、言った本人もまた傷ついた自分自身を守りたくて精一杯だったんだといまならわかる。
彼女をそうさせてしまったのはほかでもない、
臆病さゆえに伝えるべき言葉を呑みこんでしまったわたし自身だったんだよね。
人間っておもしろいなあと思う。
日常にどっぷりとつかりながら日々いろんなことを感じているんだよね。
愛することや慈しむこと、恐れや不安。心と心が繋がってゆくこと、信じること。
永劫の時間のなかでは、ひとの営みなど一瞬の泡沫の夢。
そう思うと、いま与えられていること、いまこの両手のうえにあるそれはまるで奇跡。
いつか彼女に会えたなら、わたしの臆病さを謝りたい。
いつも話を聞いてくれる大好きな友人たちに心から感謝を伝えたい。
ともに満天の星空を眺めたあなたに、ただ生きろと伝えたい。
形ではなく、心があればいい。
いまこの瞬間を生ききることができれば、それは未来へと繋がってゆく。
形のない「いま」というこの瞬間に感じた愛や信頼は、いつだってわたしたちの心のなかにある。
それは無から有を生みだす力そのもの。
世界が神の見た夢ならば、わたしたちは神の描いた壮大な物語のなかの登場人物なのかもしれない。
そしてまた、わたしたちも心に希望を思い描く。
そのときはじめて、わたしたちは夢から覚めて、自らの手で新しい世界を創りだすのかもしれない。
2007年10月29日
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「ただ生きろ」・いまこの瞬間を「生ききる」って、すごく印象に残りました。 「いま」という瞬間の愛や信頼が、「無から有を生みだす力」なんですね。夢と希望も。それが、「自らの手で新しい世界を創りだす」という、自分の中に神があるということ？ 量子力学で言う真空での粒子・反粒子対の生成消滅、その真空のエネルギー＝愛や信頼？？（無から有ですね。） さらに、瞬間＝永遠って、相対性理論で言う光の速度で動いていればそこでは時間が進行しないっていうこと？ さらに光は静止質量ゼロとか、重力と時間と空間の関係とか・・・いろいろ類推しますね。 ・・・って頭で考えても、現実生活の方がずっとむずかしいんですけどね。
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ぬんさん こんばんは。量子力学にかんしては、某科学雑誌の特集記事を読んだ程度の知識しかありませんが、それでも心やエネルギー（気）の動きは量子力学でかなり説明がつくような気がします。 >それが、「自らの手で新しい世界を創りだす」という、自分の中に神があるということ？ はい。神＝宇宙を成り立たせる力・そのものをそのものとして存在させる力と解釈するなら、人間の心の働きも神と同じなんですよ。 愛や信頼といった無私の思いはまったくのゼロから何かを作り出す大きな原動力になります。自分のためだけならとてもできないことでも、大切な誰かのためならできることってありますよね？ 親の子に対する思いがいちばんわかりやすいかもしれないですね。 どうしたらその悲しみが癒えるのか、どうしたら相手が本当の意味で成長してゆけるのか、相手を支え、具体的に方法を心に思い描き、それを形にする。これって宇宙創成と同じですよね。
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（続き） >瞬間＝永遠って、相対性理論で言う光の速度で動いていればそこでは時間が進行しないっていうこと？ 葉隠れあたりを読むとわかりやすいかも。 沢庵禅師が柳生むねのり（変換できない＾＾；）に教えた剣術の極意です。 過去の成功や失敗を後悔したり驕ったりするのではなく、未来への不安で剣を曇らせることもなく、リアルな「いまこの瞬間」にとどまること。 常に時間は流れ、動いていますが、その流れとともにあること。すなわち「今」という瞬間から決してブレることのない不動心をもつことに通じるわけです。 これを相対性理論で説明すると、う～ん・・・そうなるのかな？？？？ 誰か理系に詳しい方、ヘルプです（笑）。
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早速、「葉隠」、Wikiで調べてそのISBNでamazon直行・・・。全くジャンキーですが。（文学全然読んでないのバレバレです。） そうですね。「今」以外の時間は存在しないというのはよく聞きます。 相対論とか漠然とですが、光は特別なものとして扱われていて、時間というのは空間と同列にして時空間として扱われるっていう位しかわかんないですが・・・数学ＮＧな時点でアウトですねえ。 （E=mc^2 だけでは情けない。。。(>_<)）
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ぬんさん すいません。 葉隠と書いたけど勘違いしていました。 柳生流の家伝書で「兵法家伝書」の下巻「活人剣」でした。 沢庵禅師の「不動智神妙録」でも剣の極意というか、心の置き方を説いてます。 このあたりをまとめて書いてあって、読みやすいのはこれ。 「禅と合気道」 鎌田茂雄／清水健二 著 合気道の本ですが、おもしろいですよ。
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言葉に癒されます。感謝です。 そこに優しく漂っているような言葉。 いつも「為になる言葉」を母から豆まきの豆のようにあびている悪い子の身にはホッといたします。（笑） 人を傷つけたくなる時は自分もめちゃくちゃ惨めなんですよね。 体は傷がつくとそれを治そうとするのに、心のほうはなぜ自分の傷を癒すことより、よそまで拡大しようとしてしまうのでしょう。 怒りの奥にはまだ治っていない傷があるんですね。 だからと言ってそれを撒き散らすのはよくないのですが。。。 私はまだ駄々っな心を愛しいといえる器はありません。自分の本心も含めて。。。
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キョーコさん、はじめまして。いつも楽しく拝見しています。 実は私、先週の金曜、満月の日に伊勢神宮にお呼ばれして行ってきました。 不思議体験満載の旅でしたが、帰ってきてからの日常を、何だかとてもいとおしく感じています。当たり前がありがたく、いとおしい。生きるってこういうことかなと感じています。 タイムリーな記事だったので、書込みさせていただきました。 これからもいろいろな情報楽しみにしています。
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mariさん こんばんは。 >体は傷がつくとそれを治そうとするのに、心のほうはなぜ自分の傷を癒すことより、よそまで拡大しようとしてしまうのでしょう。 そうですね。 そんなとき本当はどんな気持ちなのでしょう？ 本心では相手と喧嘩したいわけじゃないのにどんどん言葉がエスカレートしてしまうとき、心の奥ではどんな思いを感じているのでしょうね。 多くの場合、無関心な相手と喧嘩することはありません。 その相手が自分にとって大切な相手だからこそ、理解されないと傷つくし、怒りもするんですよね。 ひとを傷つけたくなったとき、その気持ちの奥にある、ほんとうの自分の気持ちに目を向けてあげると、もしかするとそれまで気づかなかったなにかが見えてくるかもしれないですね。
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さよりさん はじめまして。 コメントありがとうございます。 伊勢神宮に行ってらしたんですね。 さよりさんにとって、とても充実した旅だったのでしょうね。 日常に対する愛おしさが文章から伝わってきます。 わたしはまだ伊勢には行ったことがないんですよ。 いつか機会があったら、ぜひ行ってみたいです。
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はじめまして。私はスピリチュアルというのはあまり信頼はしていません。それでも、この記事にはなぜか共感しました。 日常的な出来事からどれだけのものを感じ取ることが出来るか、楽しく生きるうえではどうやらこれは欠かせないようですね。 私はブログで自分の体験を綴っているのですが、家庭で家具を壊したり、親を怒鳴りつけたり、といったことをそのまま書こうとしています。私はかつてはひたすら他人を徹底的に非難することばかり言っていました。その発言も思い出す限り、そのまま書いています。 そこで私の記事に辟易された読者も多くいました。 それでも書き続けるべきか迷っていますが、 どうやらこのブログと目的は同じようです。 私はひたすらドロドロした自分の経験を綴っていきます。それが安らぎへとつながることを信じたいと思います。
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ケバブさん はじめまして。 共感してくださって素直にうれしいです。 >私はひたすらドロドロした自分の経験を綴っていきます。それが安らぎへとつながることを信じたいと思います。 自分を表現することでひとは癒されてゆきます。ケバブさんにとって、それがブログで体験談を綴るということなのでしょうね。 かつてのわたしがそうでした。 わたしの場合は体験談ではなく、物語という形式をとって内面を表現することで、ぼろぼろだった精神を癒し再生してゆきました。 文章で自分を表現するということは、そのときのありのままの感情を再体験しつつ、それを客観的に観る作業でもあります。 その過程で苦しかったり、自己欺瞞に気づくことも多々あると思います。 けれどどうぞ、勇気をもって自分の内面をしっかりと見つめ、それを表現していってください。 わたしもそれがほんとうの安らぎにつながると信じています。
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伊勢で思い出したんですが、 キョーコ様は志摩半島へ行かれたことはありますか？ 私は子供の頃から何回か人と行きましたが、なぜかいつも寂しい気持ちになります。 志摩に住んでいる方がいらっしゃったらごめんなさい。 子供の頃、旅行があまり好きでなかったので、その時の心から楽しめなかった気持ちが残っているからなのか、、、理由が分かりませんが。 海の色とか他と比べてとても寂しく感じるんです。 昔、神様がいたけれど、今は誰もいない..そんなイメージがいつも湧くんです。 想像だけのお話をしてすいません。
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mariさん こんばんは。 志摩半島も行ったことがないんですよ。 南紀白浜まわりで熊野には行ったことがありますが、ちょうど伊勢志摩から名古屋にかけてのエリアは未体験です。 寂しい気持ちなのはどうしてでしょうね。 mariさんの幼児体験によるものなのか、過去世によるものなのか、土地そのものの波動なのかはなんともいえないですね。