激動の時代を乗り切る極意 3 『自己正当化~対人関係編』
「怒りを感じている君に」
いまとてもつらいよね。
君が彼らに対して怒りを感じているのはとてもよく理解できるよ。
その気持ちは押さえ込まなくていいんだよ。
「あいつのせいで僕はこうなったんだ!!! あのときあいつがあんなことをしなければ、こんなことにはなっていないんだ」
うん。そうか。君のなかにいる『怒っている自分』は、そう感じているんだね。
君のなかにいる『怒っている自分』はとても大切な君の一部なんだよ。だから優しく抱きしめて、そんな自分の言い分を聞いてあげてね。
いい子になろうとして、自分の本当の気持ちを閉じ込めたり、ないことにしなくていいんだよ。
☆
さて、本日のテーマは『対人関係における怒りと自己正当化』。
怒りはマイナスな感情ではなく、生きてゆくうえで正当な感情であることをまず理解してほしい。怒りがマイナスに働くのは、怒りの奥に隠れている自分のほんとうの気持ちに気づかぬまま、その場の感情にまかせて相手に対して攻撃的に表現してしまう時だけだよ。
『怒っている自分』に気づいたら、ゆっくりとそんな自分の気持ちを感じつつ、本当はどうしてほしかったのか、怒りの奥にある本当の気持ちに気づけるといいね。
その気持ちに気づいたら、こんどは上手にそれを相手に伝えることができれば相手との信頼関係が深くなって、いままでよりもずっといい関係を築くことができるよ。
このとき大事なのは自己正当化しないこと。自分のなかにある「我」を認めるのはつらいけれど、ここが大事なポイントなんだよね。
身近な相手に対する怒りの多くは、「仲良くしたい、分かり合いたい」という気持ちの裏返しであることがほとんどだったりする。そして争いの多くは、フィフティフィフティ、つまりどちらも正しく、どちらも非があることが多い。
人間関係がこじれてゆくときの多くは、自分は変わる努力をすることなく、「相手が変わってくれさえすれば、わたしは相手を許すことができるのに」と無意識に思ったまま、相手の非を責め続ける場合に起きる。そしてこの負のスパイラルにはまると、相手の良い部分は見えなくなって、悪い部分だけがクローズアップされるようになる。つまりますます話がこじれてゆく。
これが自己正当化というやつ。
じゃ自己正当化の正体はなんだと思う?
これは『我』なんだよね。ひらたくいうと、自分を守ろうとする気持ちやちいさな自分の考えに執着する気持ちが『我』なんだよね。そして『我』を通そうとするとき、自己正当化が始まる。
ここで考えて欲しい。
あなたが本当に手にいれたいものは何?
職場の同僚や愛するひとと信頼関係を気づくことや安心できる人間関係?
もしそうだとしたら、怒りや相手とのトラブルは関係を改善する絶好のチャンスになる。
そんなときは、
1 自分のなかにいる『怒っている自分』に気づいてあげること。
2 気づいたら、『怒っている自分』を優しく受けとめてあげること。このとき「こんなことで怒るなんて、自分はなんて心が狭い人間なんだ!」と自分を責める『いい子の自分』がでてくることもある。そのときは、そんな『いい子の自分』の存在も認めて、しっかり受けとめてあげること。
3 そしてすこし落ち着いたら、問題になった出来事をゆっくり振り返って検証してみて。
このとき自己正当化に陥らないコツは、客観的に事実を検証すると同時に、相手の立場に立って、相手の性格を考慮しつつ相手の気持ちを考えてみること。注意点は「自分ならどう思うか」と考えるのではなく、相手の性格になりきって考えるのがポイント。自分と相手のモノサシは違う事がほとんどだから、自分のモノサシを相手にあてはめてしまうと、相手の本当の気持ちを勘違いするからね。
4 自分のほんとうの気持ちに気づき、相手の本当の気持ちを推し量ってみると、きっとおたがいに歩み寄る接点が見つかるよ。
簡単にポイントを書いたけど参考にしてみてね。
次回は、「我」について書こうかなと思います。ん~それとも自己正当化・仕事編かな。ま、どっちかやります。
2009年4月27日
【サイト内参考記事】
激動の時代を乗り切る極意 1
激動の時代を乗り切る極意 2 『逆転』
激動の時代を乗り切る極意 3 『自己正当化~対人関係編』
激動の時代を乗り切る極意 4 『我』
激動の時代を乗り切る極意 5 ハーメルンの笛吹き
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具体的に書いてもらって、とてもわかりやすいです。怒りではないですが、ちょうど、答えを見いだすのでなくそのまんまを見てあげるだけなんだなと思ってたところで、グッドタイミングでした。次回アップも楽しみにしています。
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私、怒りをいっぱい押さえ込んできたんですけど、どうも怒りの奥に「自分を認めて欲しい」っていう気持ちがいつもあるみたいなんです。 早く私自身が私をまるごと認めてあげられるようになりたいな、と思います。
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め☆ちゃん こんばんは。 >答えを見いだすのでなくそのまんまを見てあげるだけなんだなと思ってたところで、グッドタイミングでした。 そうだね。そのまんま見てあげる、というのが大きなポイントなんだよね。しんぷるなんだけど、じつは極意だったりするんだよね。
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ちえさん こんばんは。 >どうも怒りの奥に「自分を認めて欲しい」っていう気持ちがいつもあるみたいなんです。 うん。その気持ちに気づいてあげることができたら一歩前進だね。 「自分を認めて欲しい」という気持ちを認めるのはつらかったり、そんな「自分を責めたい自分」もでてくるかもしれないけれど、どちらの自分も大切な自分なんだよね。ぜんぶ受けとめて、抱きしめて、一緒に力を合わせて生きて行けるといいね。
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何度も読み返しています。 もうすぐ離婚するんですが、私の中にある自己正当化する気持ちと彼の中にある自己正当化する気持ち、客観的に見てみると、頭ぐるぐるです。 私はきっと離婚することでより自分の生きたいように生きられると思っているし、彼は離婚することで今までの自分を否定されてされているようにかんじるらしく、怒りにはまっています。 私にはどうしてあげることもできなくて。 自分だけで精一杯なのに、彼のことを気遣う余裕がありません。 分かり合うことって難しいですね。
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takakoさん おはようございます。 レスが遅くなってすいません。 そうでしたか。離婚もひとつの選択ですね。 自分自身が納得するまで感じて、そして考えてみるのがいちばんだと思います。 >分かり合うことって難しいですね。 そうですね。相手を理解することと相手の意に沿うように行動することはまったく別のことですものね。いますぐに分かり合えなくてもいいんじゃないかな。