本来の自分さがし
2年前に書いたこの記事には「本来の自分」という表現の仕方をしているけど、ほんとうは本来の自分なんてどこにもいないともいえるし、どれも本来の自分だともいえるんだよね。
こっちの記事では青い鳥と表現している。
そもそも本来の自分を探し求めているときっていうのは、いまの自分自身に納得していなくて、どこかにもっと納得できる素敵な自分がいるはずだと心のどこかで思っているんだよね。
幸か不幸か、世の中には「本来の自分に出会う」というチャッチコピーがあふれている。
かくして納得できる自分に出会いたくて、本来の自分をさがす旅にでるわけだ。
本来の自分を探したいときの心の状態を振り返ってみたら、自信がなくて、道に迷って、泣いている自分の中の「自分」に気づくかもしれない。
その「自分」は、あなたに見つけて欲しくて、受け入れてほしくて、「そんなあなたもＯＫだよ」と言ってほしいのかもしれない。
その「自分」を受け止めてあげることができたら、ちょっとほっとして、ちいさなちいさな自信が生まれるかもしれない。
誰の中にも、無かったことにしてしまった「嫌いな自分」はたくさんいるんじゃないかな。
その「自分」たちをひとつひとつ地道に受けとめているうちに、ある日突然本来の自分探しなんて興味がなくなっている自分に気づくかもしれない。
もう気づいたよね？
本来の自分っていうのは、あなたが無かったことにしてしまった自分の中の嫌な部分なんだよね。
つまり本来の自分さがしっていうのは、あなた自身の好きなところも嫌いなところも含めて、自分の中のすべての「自分」を見つけて、受け入れていくプロセスそのものをさすんだよね。
もちろん完全なんてない。
誰もがプロセスの途中だけど、それでも無かったことにされた自分を見つけたとき、心の底から癒されて、これでいいんだと、きっと思えるよ。
なぜなら、あるはずの「自分」を見失ってしまったとき、誰もが不安になる。何かが足りないと思う。
自分を生きていないような気がする。
だからこそ、あるはずの「自分」に出会えたとき、ひとは納得するんだよね。
どうかおぼえておいて。
あなたが大嫌いだと思っている、その「自分」こそが、本来の自分を見つける大切な道しるべなんだってことを。
2014年5月26日
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