テンペスト
風が変わった。
そう感じたのは昨年の11月だった。
年が明けて間もなく、イランのスレイマニ司令官が暗殺され、一瞬世界中が緊迫した空気に包まれたのは記憶に新しい。いまは小康状態を保っているけど、緊張が解けたわけではない。
国同士だけではなく、個人の人生の総決算というと大げさだけど、次のステージに行くために、それまでためたツケを払わざるを得ない状況に直面している人も多い気がする。
それまでやってきた仕事を辞めて次の仕事を探している人。新しい会社を立ち上げようとしている人。対処療法でかろうじて乗り切ってきたけど、それも手詰まりになって、いよいよ決断せざるを得なくなった人。
国も年齢も、抱えている課題もさまざまだけど、ひとつだけ共通していることがある。それは、それぞれの人生のテーマに待ったなしで向き合う時期にきているということかな。
私自身についていえば、身の回りで起きていることにはテキパキと対処しなきゃいけないので、物理的にはめちゃめちゃ忙しい。
この年齢になると自分自身のことよりも、家族や地域など他者のために時間と知恵とお金を使うことが多くなる。
そうした状況の中で、いまの私のテーマは、心穏やかに周囲の人たちのために尽力すること。
とくに心穏やか、というのがポイント。
おかげさまで、これが結構できている(笑)。
その理由は、これまでずっと自分の本音に正直に生きてきたせいかもしれない。
いろんな人に迷惑をかけることも多々あったけれど、その結果も引き受けてきたからこその自信みたいなものがある。
そうした経験を通して、自分自身の命に対する無条件の肯定が自分という人間の根幹に育った気がする。
それでも今年は神社に行く機会が多い。
それだけ今年は荒れ模様なんだろうな。
映画でいうなら、観客が手に汗握る見せ場ってことだよね。
時代が大きく動くときは、情報に惑わされるし、次々と移り変わる状況を把握するだけで手いっぱいになる。社会的に大きな事象は、個人の人生に大きな影響を与える。
時代に翻弄されずに生きるコツは自分の人生のテーマに気づいて、自分の人生を意識的に生きることだよ。
もしあなたが問題や困難にぶち当たっているなら、それはチャンスかもしれない。
誰でも今生は「こう生きよう、こんなミッションを引き受けよう」みたいな心の奥深くで決断している魂のミッションがある。
でも多くの場合、そのミッションに気がつかないまま、目の前の問題に翻弄されていることのほうが圧倒的に多い。
もしもいま人生の岐路に立っているなら、
あるいは目の前に問題をどう解決していいのかわからないなら、
まずは
「自分は人生という物語の主人公だ」と決断することだ。
そのうえで物語の結果を選ぶといいよ。
悲劇か?
それとも喜劇か?
それだけでも、あなたの人生は、あなたが決めた物語を完結させるべく動きだす。
もう一度訊こう。
悲劇か? それとも喜劇か?
願わくば、
1人でも多くの人がテンペストを演じる楽しみを知ることができますように。
※ The Tempest(テンペスト)とは
『テンペスト』はシェイクスピアが単独で執筆した最後の戯曲です。ダイナミックな「歴史劇」から始まり、抱腹絶倒「喜劇」、そして人間の存在意義を極限まで突き詰めた重厚な「悲劇」を経て、最後にシェイクスピアが辿り着いた劇世界が、まるで嵐のあとの凪のような透明感漂う「ロマンス劇(伝奇劇)」と呼ばれる作品群でした。そこでは運命や大自然の猛威によって引き裂かれた家族の、神の導きによっての再会、憎しみ合った者たちが時の流れによって和解に至る、いわば人間礼賛、人間肯定に満ちたシェイクスピアのメッセージを読み取ることができます。
新国立劇場のHPより引用
https://www.nntt.jac.go.jp/updata/ko_20005493_sankou.pdf
2020年1月22日
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