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アサジョーリと卵?  サイコシンセシス 

 
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脳科学と心理学に精通し、16年間で1万人以上の相談にのってきたシャーマン。「信じる力は、世界を変える」がモットー。自分自身を信じる力・愛を受け取る力を育てる方法、激動の時代を乗り切る極意を教えている。 著書「なぜ眠り姫は海で目覚めるのか? 超ネガティブ思考を解除する3つのメソッド
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最近よくサイコシンセシスについての質問を受けることが多いので、今日はかんたん心理学入門講座です。
 

心理学のルーツをみてゆくと、アリストテレスの時代や古代の呪術やシャーマニズムあたりまでさかのぼることができるんだよね。時代がくだり、瞑想や古典的催眠などさまざまな経緯を経て、1900年代初頭、フロイトが発達論を発表する。このあたりがまあ、精神分析をはじめとした近代科学の幕開けと言っていいんじゃないかな。その間にもいろいろあるんだけど、細かい流れは書いてもしょうがないのではしょります。
 

さてヨーロッパで第二次世界大戦が始まると、多くの学者がアメリカに逃げるんだよね。ちょうど時代は「個の復権」とか、実存主義哲学(「今・ここ・個人」を大切にする考え方)の流れがあって、心理学もこの影響を受ける。
 

1960年代になると、かれらアメリカにわたった学者を中心に、来談者中心療法・ゲシュタルト療法・フォーカシング・交流分析・認知行動療法などのいわゆる「人間性心理学派」とよばれる考え方がひろがってゆくの。
 

いま日本の心理クリニックで一般的に使われているのは来談者中心療法とよぱれるもので、いわゆる「聴く」カウンセリング方法なんだよね。これはカール・ロジャースが提唱したので、こうした方法を使う先生たちのことをロジャリアンなんて言ったりするんだけどね(笑)。
で、こうした心理学の流れに対して、新しい流れがトランスパーソナル心理学
 

このトランスパーソナル心理学は、チベット密教やインド哲学・タオイズムなどの東洋思想が取り入れられているんだよね。東洋思想そのものが欧米人には目からうろこだったんだろうけど、ドラッグを使ったヒッピーの流れを汲むものからシャーマニズムまであらゆるものがひとくくりにトランスパーソナル心理学なんて呼ばれているので、はっきり言って玉石混合なんだよね。
 

そのなかにあって、サイコシンセシスというのは日本語では統合心理学と訳され、トランスパーソナル心理学における最初の体系的な技法とされているの。
この理論と技法を開発したのがイタリアの心理学者であるロベルト・アサジョーリで、かれがサイコシンセシスを体系化したのは1910年とじつに古い。
 

ユング、フロイトをはじめとした心理学が人間の魂の部分(ハイヤーセルフやトランスパーソナルセルフ)を否定していたのに対して、アサジョーリは彼自身がそうした人間の持つ神性や霊的な部分を実感として知っていたんじゃないかと思うんだよね。
 

1900年代初頭に体系化されていたにもかかわらず、ユングやフロイトの名は知られているけど、アサジョーリを知っている人はかなり少ない。わたしがまだ検査技師の卵だった頃、解剖学や病理学といった専門科目に混じって心理学の講義もあったけど、アサジョーリの名前は記憶にない。心理カウンセラーの学校に通っていた時もサイコシンセシスじたいが必修科目に入っていなかった。
 

ようするにサイコシンセシスは心理学の講義でもあまりメインに扱われていないんだよね。それはおそらく、トランスパーソナルセルフ(ハイヤーセルフ)という概念じたいが当時(今も?)の多くの人々にとって理解しずらいからじゃないかと思う。
 

ちなみに精神世界でハイヤーセルフ(高次の自己)と呼ばれているものを、サイコシンセシスではトランスパーソナルセルフと呼ぶ。もっとも精神世界のなかでもハイヤーセルフについての解釈はかなり幅があるよね。ハイヤーセルフを会話できる存在であるととらえるひとが多いと思うけど、もしハイヤーセルフをそういう意味に解釈しているのであれば、そのハイヤーセルフとサイコシンセシスでいうトランスパーソナルセルフは大きく違う。
 

トランスパーソナルセルフはもっと魂のコア(核)に近いもので、そうだなあ・・・・禅でいうところの「神」との一体化した自分に近いかな。あるいはサネヤ・ローマンの言うハイヤーセルフはアサジョーリの言うトランスパーソナルセルフと同じものだと考えていいと思う。
無意識の領域も含めて発展途上にいる自分という人間の枠の中心にいるのが「わたし(セルフ)」だとしたら、トランスパーソナルセルフはわたしという「個」を超えた内なる神だと解釈してくれるといいかも。
 
 

下の図はエッグダイアグラムと呼ばれていて、「わたし」と「トランスパーソナルセルフ」の関係を図解したものなの。

 

・上位無意識 無私の愛や科学・芸術などの直感
・中位無意識 顕在意識にひっぱってこれる心の状態
・下位無意識 恐怖やコンプレックスなど原始的な衝動
 

ちょっと解説すると、上位・中位・下位とあるけど、これは発達論的な分類のしかたで、道徳的にどうとかこうとかって話ではないよ。自分という心のフィールドには、さまざまな段階の無意識が同時存在しているの。恐怖とか体にもとづく原始的な欲求っていうのは、低次元なものだと勘違いされやすいよね。でもそうじゃなくて、たんに自分の精神が進化成長する過程で、その初期段階にいる自分の一部分に過ぎないんだよね。
 

いろいろ専門用語がでてきてわかりずらいかもしれないけど、ようするに霊的な人間の成長というのは、人間としての自己(わたし=セルフ)を核として、自分の中の様々な側面(これをサブパーソナリティーと呼ぶ)を統合しながら、全体としてより成長した自己になる。さらに最終的にはトランスパーソナル・セルフと統合することなんだよね。
 

サイコシンセシスでは、そのプロセスを次のように考えるわけ。
 

1 自分の考え方の癖(心癖,思考パターン)や方向性など、自分自身の心のありように気づく。
2 ネガティブな自分も含めて、ありのままの自分を認め、受け入れてゆく(自己受容)。
3 トランスパーソナルセルフ(魂・高次の自己)に対する実感をともなう気づき。
4 日々の生活のなかでトランスパーソナルセルフとの一体感を感じながら、さらに自分自身の豊かな創造力を高めて実人生に生かしてゆく。
 

簡単に言うと、日々の自分の心と向き合いながら、一歩ずつ着実に自分自身の様々な側面を受け入れてゆくことによって人間の精神は成長してゆくということ。
その成長の先にトランスパーソナルセルフとの実感を伴った接触や繋がる感覚があるわけです。
 

自分のトランスパーソナルセルフとの一体感を感じると、多くのひとが自分は宇宙そのものなんだと実感するんだけど、大事なのはここから。
一体感を味わったとき、人格の部分が未発達だと膨大なエネルギーを消化しきれないんだよね。そのためスピリチュアルエマージェンシーに陥ったり、逆に自我が増長して、一部のカルト宗教の教祖にみられるように自分は世界の中心であり救世主なのだと思いこんでしまったりするんだよね。
 

とくに自我が増長してしまうと、本当の宇宙との一体感や自己成長への道に戻るのは難しい。(キョーコ注:一瞬と永遠が同居する感覚、自分は宇宙の中心であり、すべてであり、大いなるもののを創った創造主そのものであり、同時にそのなかのほんの小さな一部であり、わたしはあなた、あなたはわたしという感覚と、自我が増長した状態での自分は宇宙の中心だという感覚はまったく別次元のものです)
 

人格はエネルギーを受け入れる器だと考えるといいかも。人間はその器に見合ったエネルギーしか受け入れることができないんだよね。
そんなわけで本気で魂(トランスパーソナルセルフあるいはハイヤーセルフと呼んでもいい)との一体感を感じて生きてゆきたい、あるいはアセンションしたいなら、日々の現実的な生活のなかで、地道に自分と向き合いながら自己成長する必要があるわけです。
 

サイコシンセシスのイメージワークがアセンション、あるいは自己成長のツールとして有効なのは、こうした理論的背景に基づいて考え出されたからなんだよね。
 

※上のエッグダイアグラムですが、ほんとうはセルフ「わたし」から線を一本引いてトランスパーソナルセルフに繋ぐんですが、PCで作図したときうまく引くことができなかったので線なしでアップしてます。それと、卵の外側の領域が集合無意識です。
ペイントで作図するのってけっこう難しいよね(--;
 
2004年4月13日

 

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Comment

  1. yosidakazuko より:

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    いつも興味深く拝見してます。何で、このページ読むようになったかなあと、考えてみたら、8月般若心経と88箇所巡りを検索していた時でした。理由は関係ないけどつい書いてしまいました。キョウコサンはおいくつなんでしょう?このページの2番、自分を受容というとこですが、とても難しいです。それはなぜですか?自分の考え方を、そして過去を、否定された時点で、私は何なの?今までが間違いならどう訂正せよというの?という時点から前にすすみません。このページ繰り返し読んでみたいと思います。ありがとうございます。

  2. キョーコ より:

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    yoshidakazukoさん こんばんは。 コメントありがとうございます。 自己受容ってすごく簡単でもあるし、すごく難しくもあるんですよね。欠点を弱点と考えるから難しいんですよ。欠点は魅力。しょーもない自分もありだよな~と思えたら、楽になると思いますよ。 他人に否定された場合も、それは自分の一部分について言われただけであって、すべてを否定されたわけじゃないと考えるのがコツです。 なにより間違いかどうかを決めるのは自分であって、他人ではないってとこが大事だと思います。 年齢ですか(笑)? まあ・・なんだ。隠してもしょうがないので書きますが、43です。

  3. yosidakazuko より:

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    ありがとうございます。返事があるとは思いませんでした。パソコン使いこなしていないもんで、こんな事も出来るのかと、びっくりしてます。間違いかどうかを決めるのは、自分ですか?そうですかねえ?自分の一部分としても母親としての部分が否定されたら、自分の全否定と同じです。そして他人ではありません。身内です。他人はそんなことないよと、いうと思います。43ですか、一回り年下ですね、丑年ですか?24年生まれです。セミナーをされているのであれば教えてください。自分の立て直しが必要なんです。

  4. キョーコ より:

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    yosidakazukoさん 寅年です。 身内も他人も同じです。基本は自分なんですよ。 カウンセリングなどの個人セッションに興味がおありでしたら、ブログ左上のプロフィールにのっているわたしのオフィシャルサイト「ヒーリングルーム ルテラムウ」をクリックすれば、サイトのほうに飛べます。 そちらに詳しい案内がのっていますので、よかったらご覧ください。

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