伊の暗号2 禊、伊平屋島の海に潜る

こんにちは。
『伊の暗号2 禊、伊平屋島の海に潜る 』のお届けです。
前日にクマヤ洞の中で神事を行い、新しい扉をひらいたわけですが、本日の記事はその翌日にスクーバダイビングで伊平屋島の海に潜るお話です。
今回はスクーバダイビングがメインの記事なので、ちょっとマニアックかもしれませんが、クマヤ洞での神事の翌日に海に潜ることはじつは大きな意味があるんです。
なぜなら海に潜ることは禊を意味するからです。
図解するとこんな感じ。
洞窟(地下世界)にはいる⇒闇との対峙⇒帰還⇒禊をする⇒再生
この構造はイザナギがイザナミに会うために黄泉の国に行き、イザナミとの再会と決別を経てこの世に戻ってきて禊をする、というくだりとオーバーラップしていることに気づいたひともいるかもしれません。
そういう意味では、この二日間の出来事は現代版の黄泉がえり(蘇り)です。
大きな出来事を通じて人間が変容するときは多くの場合、上記のような構造を内包しています。
【もくじ】
1 2004年伊平屋島・クマヤ洞神事
2 禊、伊平屋島の海に潜る ←いまここ
3 考察・神武天皇の沖縄伊平屋島誕生伝説、そして出雲のニギハヤヒ
伊の暗号2 禊、伊平屋島の海に潜る
2日目 ダイビング
翌日は朝からダイビングだ。
食事をすませて水着で待っていると、さっそくダイビングサービス「海ほたる」の稲垣さんがお迎えに来た。
与那国以来の久しぶりのダイビングということもあって、ちょっぴり緊張(笑)。
「だいじょうぶよ。今日はひとりだからマンツーマンだし、ゆっくりペースでやればいいから」
という稲垣さんの力強いお言葉にほっとひと安心。
午後1時のフェリーで帰らなくちゃいけないということもあって、午前中の1ダイブのみだ。
ボートに乗って、今日のダイビングポイントのイラブ岩に直行。
「バックロールはできる?」
ボートダイビングの場合はジャイアントストライドとバックロールという二つのエントリー(海に入る)方法がある。
前者はラダーステップのある比較的大きめのボートからエントリーする場合によく使われる方法で、海に大きく一歩踏み出すようにしてドボンと飛び込むやり方。後者は名前のとおりボートのへりに座って、背中からドボンと海に落ちるような感じでエントリーする。
じつはわたしはジャイアントストライドしかやったことがないのだが、あいにく今回のボートにはラダーステップがついていないのでバックロールか、もしくはタラップを下ろして水中で機材を装着する方法のどちらかだ。
でも正直言って、ベテランダイバーたちがバックロールでエントリーするのはかっこいい。
「バックロールって難しいですか?」
「そんなことないよ」
「じゃ、やってみます。教えてください」
というわけで、ミーハーなわたしはバックロール初挑戦。
ボートのへりに座ると、さすがにドキドキしてきた。背中から海に入るって、けっこう勇気がいるんだなあ。
「右手でマスクとレギをしっかりと押さえて、ゲージ類は太ももの間にはさんで」
ふむふむ。
「腰をずらして、そのまま」
稲垣さんがエントリー。
(ひぇ~~~~)
と思いつつ覚悟を決めて、わたしもすぐ後に続く。
背中から水中に落下。そのまま水中で体がぐるんと一回転して海面に頭がでた。
さっそくBCの空気を抜いて潜行開始。
イラブ岩は巨大ピラミッドのような根で、海面にちょこっと岩の先端が顔を出している。
ゆっくりと潜行しながら根のまわりを見てまわる。
カスミチョウチョウウオやキンメモドキの群れが泳いでいる。藤色の体が美しいシンデレラウミウシが岩にへばりついているのが見えた。頭上を見上げるとアカカマスの群れがいる。
台風6号が接近しているものの、まだうねりはなく海中は快適そのもの。
水深は25メートル弱。
根の周りを泳いでいると、どうしても体が沈む。中性浮力をとろうにもだめ。
とうとう根の窪みまで沈んでしまった。ここで水深26メートル強。
う~~む。
どうやらウエイトが重過ぎるらしい。
いったん呼吸を整えてから仕方なくBCに空気を入れる。
なんとか中性浮力をとれる状態になったけど、稲垣さんに言われたとおりウエイトの調節は今後の課題だなあ。
そろそろ時間なので浮上開始。
海面にでると、ボートがいない。
稲垣さんが笛を吹いてキャプテンに居場所を知らせている。
5分ぐらい海面を漂っていただろうか。
海に頭だけ出している人間の姿って、ボートからは発見しにくいのかな。
真っ青な海にぽつんと浮いていると、パニックにこそならないがなんとなく心細い。
稲垣さんはと見ると何事もないように冷静そのもの。
実際、どうということはないのかもしれない。
ふと上を見上げると青い空に白い雲がぽっかりと浮かんでいる。聞こえてくるのは波の音だけ。
不思議なぐらい静かだ。
わたしも彼女のようになりたいなあ・・・と、ちょっと思った。
ようやくボートがわたしたちを発見したらしく、白い船体がゆっくりとこちらに近づいてくるのが見えたときは心底ほっとした。

ホテル近くの民家

砂浜に咲いていた花
こうして無事一泊二日の伊平屋島旅行が終わった。
おりしも大型で勢力の強い台風6号が近づいており、この日の夕方5時半には避難便がでるとのこと。あと一日ずれていたら台風が通過するまで島から出られなくなっていたかもしれない。
そう思うとすべてのタイミングに感謝です。
最後になりましたが、今回の旅でお世話になったホテルにしえの笑顔が素敵なにしえさんご夫妻、美味しいご飯を作ってくれたおばちゃまたち、親身になってレクチャーしてくれた海ほたるの稲垣さん、船長さん、わざわざ港までバイクをとりに来てくれた大城さん、名護バスターミナルまで送ってくれた久高さん、そして気さくに声をかけてくれた伊平屋島の人たち。
心から感謝します。
ありがとうございました!
2004年6月21日校了、2025年10月2日再掲
⇒『3 考察・神武天皇の沖縄伊平屋島誕生伝説、そして出雲のニギハヤヒ』につづく
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