本当の自分の気持ちに気づく方法 ~フォーカシングと体感と筋肉
フォーカシングは注意を向けてほしがっているフェルトセンスと呼ばれる体感を手掛かりに、本当の自分の気持ちに気づく方法だ。一般的には自分の微細な体感に注意を払うという習慣をもっているひとはそんなに多くないため、はじめのうちは慣れない感触に戸惑ったり、眠くなったり、イメージに振り回されることも多い。
もちろん湧き上がってくるイメージは否定はしないし、アン・コーネルあたりはそれを逆手にとって、積極的にイメージを意識の切り替えに使っているよね。
シャーマン流のフォーカシングは体感に始まり体感に終わる。
どんなにイメージが出てきても、基本は体感。
書き換えをしたいときは意識的にイメージを使うけど、基本はやっぱり体感。
根気よく体感を感じる練習をしているうちに、本当に微細な体感覚とそこに付随する感情のエネルギーを感じ取れるようになる。
これはわたしの体験なんだけど、あるとき理由のない悲しみがこみあげてきたことがある。
その感情は体のどの部分で感じるのか確かめてみると最初は胸。
さらに丁寧に感じてゆくと、その体感の核となる部分は胸の奥の奥の背中に近い、肩甲骨と背骨の間の一点にあった。
それは細胞に刻み込まれた過去の悲しみのエネルギーそのものだった。
これね、けっこう強烈で、悲しいのなんのって。
その感情を生み出す思考パターンは癒されていたんだけれど、方向性を持たない感情そのもののエネルギーは細胞に深く刻み込まれて残っていたんだよね。
うぎゃ~悲しい。
か・な・し・い・・・・・・・。
それを感じきった瞬間だった。
いきなり肩ががくん、だらりと落ちた。
そう、感情を感じきると身体的な変化が起きる。
無意識に肩と肩甲骨の間のある一点に刻まれたエネルギーがほどけた瞬間、それまで固まっていた筋肉が弛緩したんだよね。
はじめてその体験をしたときはびっくりした。
私の中では過去の苦しみからくる思考パターンやそれに伴う感情はきれいに癒されて、50歳を過ぎてからは基本的なところでは常にどっしりとした安心感と楽観があった。
ところが筋肉や骨格に刻み込まれた残存エネルギーはそのさらに深い階層にあるんだよね。
こうした深いレベルにある微細なエネエルギーを感じて開放するのはかなり気持ちがいい。
なによりさらに自由に軽くなる。
思考パターンが癒されているならフォーカシングによる感情の解放は一瞬で筋肉のコリがほどけて、元に戻ることがない。
これはフォーカシングの専売特許じゃないよ。
禅でもこうした深いレベルの感情を感じられるようになるために体感を意識するトレーニングをする。
で、結果的に同じことができるようになる。
そういう意味でもフォーカシングと禅は似ているなあと思う。
2014年11月13日
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