神との遭遇の危険性
最近は人工的に深層意識にアクセスさせるようなグッズがあふれているけど、準備ができていないのに安易に深層意識に踏み込むのは危険だ。本格的な瞑想や禅は入門が厳しく、師について学ぶ仕組みになっているのはそうした理由からだ。
ユングも以下のように言ってる。
「教義上の象徴の並外れた有用性は、神との直接体験から身を守ってくれることだ。・・・もっとも(中略)暗い鏡の底をのぞきすぎると神との遭遇という恐ろしい体験をするかもしれない。だがそんなときも何世紀もかけて開花した伝統的な象徴は病を癒す薬のような役割をし、命取りになる生ける神の侵入から教会の神聖な空間へと気をそらすかもしれない。」 ~ジャゼフキャンベルの「千の顔をもつ英雄」より引用
神との遭遇というのは、必然的に自分の深層意識へつづく道筋を通ることになるから危険なのだ。
そこにはモンスターの顔をした恐怖や不安が待ち構えている。
それを観つづけながらひたすら進む。
わたし自身は子どものときに虚無と遭遇したことがあって、その経験が人生の方向性を決めた。もっともそれが祈りの道に進んだ深層の動機だと気づいたのはごく最近のことだ。虚無と祈りについては長くなりそうなのでまた機会があれば書くね。
禅や祈りはこうしたプロセスをたどりながら、できるかぎり安全に大いなる力の真の姿と邂逅するための方法でもある。けれどこの道はとても厳しく、それなりの意志と情熱と知識、そして優れた師との出会いがなければ途中で道に迷う。
そんな情熱のあるひとはごく少数で、多くの人々にとっては、深層意識に踏み込むのは怖いし、その勇気も持ち合わせていないけど、家族や自分の日々の幸せは手に入れたい。そんな人々を救う道のひとつが宗教だし、そう考えればじゅうぶんに宗教の存在意義があるのだろうなあ。
2016年2月24日
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