沖縄ルポ 精霊たちのささやき
巨石をくぐり抜けると、
真っ青な海が広がっていた。
はじめて斎場御嶽に行ったのはいつだったか・・・。
何回足を運んでも、精霊たちは快く迎えいれてくれる。
精霊なんていないって思う?
足元の石ころにも、クバの葉の一枚一枚にもかれらは宿っているんだよ。
ちいさくて臆病な葉っぱたちもいれば、ガジュマルの大木に宿るいたずら好きのキジムナーもいる。そしてかれらを包む森全体に宿る精霊たちも、ここに訪れるわたしたちを好奇心いっぱいの表情で眺めているんだよ。
そして遥かな海を隔てた天河のイチョウやサハラのナツメヤシの精霊たちに笑いながらささやいている。
今日ね・・・・おもしろい人間がやってきたよ。
へえ? どんな?
うん。不思議な唄を歌いながら、わたしたちに話しかけてくるんだよ。
ふうん。それで?
木も草も花も、みんなつながっている。
知らないのはわたしたち人間だけ。
悲しみにくれていた少女の涙も、折れた葉っぱをそっと抱き起こしてくれた老婆の微笑みも、降りしきる雨の心地よさも、押し寄せる濁流の恐ろしさも、千億のささやきとともに木立を抜ける風にのる。それはけっして止むことのない地球を取り巻く風のように、遥かな大地を駆け巡る。
東京の街でふと空を見あげながら、遠い海のかなたの御嶽の森を思い出した。
わたしたちは何回過ちを繰り返せば気づくのだろう?
やがて、
ひとの世の喜びも哀しみも
遥かな時を経て、大地を廻る風となる。
2006年8月15日
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Comment
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うわ~い懐かしいです♪ ここに去年行った時、優しい雨が一瞬降ってきました。 本当に知らないのは人間だけなんですね。 もっと、自然の一部だと言うことを思いだせたらいいなぁ。
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みずきさん こんばんは♪ 懐かしいでしょ。 優しい雨・・・精霊たちからのあいさつかな^^