9月20日(土)、無事稲刈り終了。
前日の午前中の段階では現在北北東に向かっている台風13号が関東に大きく接近するのは20日午前中という予報だったんだけど、絶対に明日は快晴になるという確信のもとしっかり準備をしていたんだよね。
20日は予想どおり、台風は太平洋にぬけて、棚田のある栃木県に到着する頃には雲も遠ざかり青空になっていた。
今年から栃木にある棚田をチームルテラムウで借りて、米作りの真似事をはじめたんだけど、なんせ完全無農薬の棚田ということですべてが手作業だった。
五月の田植えから始まって、月に1,2回の草取りや合宿。いつのまにか稲刈りの季節を向かえたんだなあ。
いろんなチームが集まっての棚田全体での田植えやホタル観合宿、稲刈りイベントもおもしろかったけど、少人数での草取りも楽しかった。少人数のいいところは団体行動ではないので自分たちのペースで臨機応変に行動できるところ。午前中二時間ばかり草取りをして、そのあとは初夏の陽射しを浴びつつ、のんびりお茶を飲みながらとりとめもないおしゃべりをしていたなあ。田んぼを渡る風がなつかしい。
きのうは台風一過。作業を始める頃には真夏の陽射しと真っ青な空だった。刈り取った稲を束ねて、はざがけまで終えて作業終了。
塩むすびとけんちん汁のご飯を食べつつ、どの顔も笑顔なんだよね。あー働いたって感じ(笑)。
食後はそれぞれ泥のついた服を洗ったり、帰りの準備を始める。わたしと友人は田んぼでしばしお祈り&瞑想。
立派に稲を実らせてくれた田んぼとそこに住む生き物たち、そしてこの土地のすべてを育む土地神、台風もふくめて雨を払い太陽を呼んでくれたより大きな力、無事稲刈りができたこと。天の気、地の気、すべての恵と育む力に心から感謝。
午後はみんなで温泉へ向かう。
めったにカマなんて使わないせいか、すでに肩が筋肉痛(笑)。露天風呂で半身浴をしつつ、しばし休憩。
温泉のあとは大洗で晩御飯。
「大洗磯前神社のあたりに料理屋がたくさんあるんですよ。ここから大洗まで1時間ぐらいかな」
うん? ・・・・それってさ・・・。
「呼ばれてる(笑)?」
と、友人が地図を見ながらにっこり笑う。
話が決まれば、車を四台つらねて大洗に向かって出発。
「万が一、はぐれたら大洗磯前神社で待ち合わせですよ」
あーやっぱり(笑)。
すっかり日の落ちた123号を東に向かってひた走る。
お店に着いたのは六時半ぐらいだったかなあ(おぼえていない)。わいわいと地魚の晩ご飯を食べて満腹になったところで、夜の砂浜に下りる。
ちょうど月が昇ってくる時間だったのか、水平線の左端から大きな月があらわれた。
下弦の月は血のように赤く、ゆるゆると夜の海を照らしながらのぼってゆく。波打ち際の岩の上に建てられた鳥居に台風のうねりを残した波がぶつかるたびに真っ白なしぶきがあがる。その向こうで真っ赤な月が悠然と地上を見下ろしている。真東を向いた鳥居の向こうから流れてくるエネルギーを感じながら潮風に身体をさらすのが心地いい。
このあたりは虚舟伝説の舞台なんだよね。滝沢馬琴の「兎園小説」のなかの一遍で、『虚舟(うつろふね)の蛮女』という話。わりと有名なので聞いたことがあるひとも多いかもしれない。
話の筋はこう。
江戸時代、茨城県大洗町沖に突如お釜型の鉄製の舟が出現した。そこには異国風の姿形をした女性が乗っていたんだけど、あまりの不気味さに人々はふたたび女性もろとも舟を沖に流してしまった。
お釜型の舟はUFOじゃないかなんて説もあるけど、証拠が残っているわけじゃないので実際のところはわからない。お釜型の舟といえば、以前出雲のある神社でご神宝を見たんだけど、巨大なお釜の形をしていたなあ。なんだか似ている(笑)。
話の真相はともかく、月と鳥居と夜の海を見ていると、そんなことが起きてもちっとも不思議じゃないような気になってくる場所だったね。このあと深夜の磯前神社にお参りして、ようやく帰路についた。
稲刈りに地魚、海と神社。なかなか濃い一日でありました。
感謝。合掌。